2005/4/24

888 スリーエイト 2巻/桑田乃梨子幻冬社
日本一事件とは無縁な探偵事務所で繰り広げられる、日常ドタバタ愛犬萌えコメディー。「続きはいつ出るのかなぁ」と待ち続けて1年半…読めて良かった(T▽T)
七五三木のちょっとリリカルな幼少時や前妻との結婚(そして離婚)のダメな理由。一三五所長の腹黒いユルさ。凪ちゃんの的確で漢(おとこ)らしいツッコミ。林二のマヌケな兄バカっぷり。そして小林君のいじらしく愛らしい姿と七五三木とのなれそめ(そして小林君に対する七五三木のダメな妄想)やら…相変わらず生温いダメさに満ちた心地よいエピソードがてんこ盛りの今巻を読みつつ、「あ〜、やっぱ桑田作品は和むわ」と、至福の一時を過ごしてしまいました。1巻も読み返してしまいましたよ。
改めて考えると、結構切なかったりするデリケートな感情を扱ったりえがいたりしているのに、どこか味噌や醤油の香りを思い出すような淡々とした『ソレでも続いていくこの日常』的な泥臭さ(<あまり的確な表現じゃないなコレ)が漂う作風が大好きです。自分のリアル日常に疲れた時に読みたくなる、空気が抜けた風船のような漂い具合が溢れる桑田作品の世界を、自分はとても愛しております。
…ところで、七五三木兄弟の関係性やキャラクターを見ていると、どうも2DXの某神崎兄弟を連想してしまうのは自分だけでしょうかね?(笑)