2004/9/6

緋色の椅子 3巻/緑川ゆき白泉社
君がここへと辿り着くのを待つ。ただそのためだけに、あのあかく汚された椅子を守ろうと決めたのだ。ただもう一度、この瞼に焼き付いた君に逢いたかった。ただ、ただ、それだけだった。
完結。「やりたいことがたくさんあったので、ページを勝ちとれなかったことがとても残念です」と著者氏の言葉にあったので、打ち切りだったのかなぁと悲しく思い。
しかし今巻を読み終えた後で改めて1巻から再度通読してみたのですが、(多少彫り込みが物足りないと感じるエピソードはあったモノの)物語の完成度はかなり高いと感じました。とても注意深く繊細に繋がれた登場人物達の思いの深さと、彼らが口にした、あるいはしなかった言葉の重さ。無に見えてそうではない沈黙の間の取り方と、素に見えて雄弁な表情の付け方…傑作です。
ソレはそうと、自分はそれがどんな優れた作品であれ(むしろソレが優れていればこそ)、その創造者の事はあまり気にしないのですが、この著者氏の柱や巻末のコメントから察せられる人となりの誠実さには、興味と感心と尊敬の念を覚えてしまいます。今後もまだまだ素敵な作品を書き続けて頂きたいと切に願い、読み手として追いかけ続けさせて頂きたいと思います。
デーモン聖典 4巻/樹なつみ白泉社
人と人ならざる者の物語は、基本的な設定とメインの登場人物がそろい踏み、俄然面白くなってまいりました。
ソリャソレとして、もなちゃんの戸惑いと一喜一憂や、りなちゃんの健気さが可愛いくてたまりません。特にりなちゃんの「1日だけでいい」のシーンでは、ウッカリと涙ぐんでしまいましたよ自分<いや、キモいからソレ(^^;;) 典型的な『樹キャラに於けるいい女』なゾフィーの、裏腹に可愛いリアクションにも萌えます。
スケールの大きい物語は割と中だるみしがちなのですが、この作品はキャラの魅力だけを眺めているだけでもその辺りをしのげそうなのが凄いと思います<いや、話も面白いですよ!(^^;;)
ああっ女神さまっ 29巻/藤島康介講談社
読ませて魅せるストーリーと絵柄は衰え知らず。しかし蛍一は色々な意味で益々達人っぷり…というか悟りの度合いを深めてきたなぁと(笑)
女神さまでは、やはりウルドがルックスでもキャラクターでも一番好きですな。あの美しいボディーラインがたまらんです。そんなウルドファンとしては涎が垂れ落ちるシーン満載の今巻…工口いよ188話(笑) 後でもっかいじっくり読み直そうっと!<喜々として
同時発売のああっ女神さまっ COLLECTIONは買おうか否か悩んでいたのですが、やはり明日買ってこようと思います。