06/5/26

少年探偵犬神ゲル 3 (3) (ヤングガンガンコミックス)■少年探偵犬神ゲル 3巻/ゴツボ☆マサル/スクウェア・エニックス
金さえ貰えれば誰のどんな仕事でも受ける、最凶守銭奴メガネガイ・犬神少年。今回、彼が代表を務める『探偵事務所』(<頭二文字がほぼ形骸化しつつある)の『犬神アンダーグラウンドサーチ』が受けた依頼は、『自殺の聖地』と称される廃校に巣くう悪霊の退治だった!…って、できんのかよ除霊!?<マリー的ツッコミ
3巻目にしてようやく各キャラのオモロ味が深まり、その連携がスムーズになったような印象が。
殺し屋組織のお家騒動編は、新キャラも展開もかなり乗っていて、おまわりさんズ参入により更なるヒートアップが期待できる続巻が今から楽しみです。ついに出るか、モモちゃんの真の(?)能力!?
で、個人的な今巻の見所は、犬神少年の『伊達メガネ疑惑』が払われたことでした。メガネフェチな同志諸君よ、犬神君はガチメガネだったヨ!良かったネ!
でもそのメガネがなくとも支障がないニュータイプ的な戦闘能力の高さは、萌えなのか萎えなのか微妙な所だなぁとか。メガネに依存しないメガネ少年て、メガネキャラ的にどうよ?<偏った視点



青いドライヴ (ウィングス・コミックス)■青いドライヴ/橋本みつる/新書館
同級生からの告白を受けて戸惑う鳩の前に現れたのは、三年前に喪ってしまった初恋の人・青衣。生きていた頃のまま、懐かしい笑顔で笑いかける青衣と共に車に乗った鳩は考える。
「キセキみたい。好きな人が全然変わらないなんて」 「嬉しくて」 「悲しい」
夜を走る青い車は、ふたりをどこに連れてゆくのだろう。
活動誌の廃刊以降は長らく新作が発表されず、「引退か!?」と危ぶんでいた著者氏が突然WINGSの新人賞を受賞したと知って、驚き喜んでから更にはや2年。ようやく久しぶりのコミックスが刊行されました。
(今のところは)廃刊の恐れがない雑誌に落ち着けたようなので、めでたい限りですよ。いつになるか分からなくても、「待てばいつかは次回作が読める」という安心感は大切だ。
さて、そんな新刊は、ごうっと引き込まれる印象的なシーン絵と、無表情で語らない時の方が雄弁に思える人物描写など、著者氏の持ち味は健在で、ブランクを全く感じさせない1冊でした。
ただ、著者氏の既存作には、薄い刃でいくつにも裂かれるような鮮烈な痛みを感じさせられたものでしたが、今回の短編集には何というかこう…差し込まれた手で肺腑をかき回されているような酩酊感を覚えました。
ですがそのどちらも心地良く感じるのが、著者氏の作品の素晴らしさと恐ろしさであるような。自分の一番弱い部分を握った指に、愛撫されるのか握りつぶされるのか分からない、恐怖と恍惚に震える瞬間を思い出すような…とか、単なる私的かつ曖昧な心象を吐露しているだけで、何の感想にもなってないなコレは(^^;;)
寡作な著者氏の次回作を、気を長くしてまた待とうと思います。あ〜、頑張って長生きしないと。

絶対×浪漫 (IDコミックス 百合姫コミックス)■絶対×浪漫/むっちりむうにい/一迅社
才色兼備のお嬢様同級生・つばきから呼び出され、行ってみたらばいきなりのキスと告白。それ以来自分につきまとってくるつばきを迷惑に思いながらも、何故か彼女のことが気になってしまう元気少女の海は…。
とかいうカンジで、百合系マンガ誌に掲載された短編を集めた作品集。
なので全体的に百合テイストなのですが、心理葛藤の描写があっさり気味なのとシンプルな絵柄のせいもあってか、何というか淡泊な読後感。
著者氏のセ○ムン同人誌の方みたく、も少し薄暗目にねちっこくやる話があっても面白かったのではないかなと…いや、心理描写の方の話ね(笑)

リストランテ・パラディーゾ (f×COMICS)■リストランテ・パラディーゾ/オノ・ナツメ/太田出版
再婚相手と沿うために幼かった自分を祖父母の元に置き去った母に、ちょっとした意趣返しを企んでローマへとやってきたニコレッタ。そんな彼女が母の再婚相手が経営するリストランテで出会ったのは、老眼鏡を身につけたスタッフの紳士たちだった。
いや〜、酸いも甘いもかみ分け老齢にさしかかった、個性豊かなプロフェッショナル紳士たちの格好良いことまぁ!眼鏡、しかも老眼鏡ですよ。ユニフォームの一部ですよ。何て素敵な。伊達の方も混じっておりますが、まぁその辺りには目をつぶりつつ(^^;;)
三爺(@拝み屋横丁顛末記)のおちゃめさとはまた違った味の、紳士方のキュートさがたまりません。
つーかクラウディオの色気が尋常じゃないですよ。恐るべし紳士フェロモン(笑)
しかし自分が一番好きだったのは、ソムリエのジジでした。モグモグ顔にヤラれました。本当にハラペコ系キャラには弱いなぁ自分。ルチアーノのストイックさもたまりませんな。
やはり今、時代はシルバーか!<何だこのオチ