06/8/2

カッパの飼い方 7 (ヤングジャンプコミックス)■カッパの飼い方 7巻/石川優吾/集英社
まだまだ子供なかぁたん1歳の日々。ピエールの旅立ち。そして一人で東京へと向かったカータンが、艱難辛苦の果てに、ついに『私』の元へと辿り着いた。
未だに新発見が多いかぁたんの生態に笑いつつ、ピエールとの別れ、マアちゃんの晩酌、カータンとの再会などのしみじみと切ないエピソードにしんみりとした気持ちになりました。
特にカータン関連のエピソードは、読んでいるとどれもこれもたまらない心持ちになります。老いた存在は常に別離の悲哀を孕んでいて、その瞬間の喪失感に対して心が無意識に備えてしまうのかなぁとか。
そしてポコちゃんとの永別。パコで送るカッパ達の姿に、「生き残った僕らにできるのは、再会の日を願ってただ見送ることだけだ」とか、ふとそんな台詞が脳内に浮かび。
人よりは本能的に生きるカッパには、『死の気配』を察知する力があるのでしょうかね。



虹ヶ原 ホログラフ■虹ヶ原ホログラフ/浅野にいお/太田出版
自らの尾を呑み込むねじれた蛇がえがく歪な円環のように、恐ろしく醜く残酷に容赦なく、だが果てない美しさで閉じられた『胡蝶の夢』の世界。
「君の人生の行く先は、君が決めていいんだよ」
だがこの『未来は君次第』という『希望と絶望を表裏に張り合わせた言葉』は、いまだ抜け出せぬ輪の中で発せられている。
出口はあるのかないのか。あったとしても抜け出せるのか。そもそも本当に抜け出したいのか。貫く意志はそこにあるのか。
読み手に問いかけを続けながら終わらぬ物語は、その言葉を考え続けて挑もうとする者の頭上だけに、ほんの僅かな未来を開いている。

せんせいになれません 4 (バンブー・コミックス)■せんせいになれません 4巻/小坂俊史/竹書房
ゆとり教育』を遥かに超越した、『俺は俺のために俺が楽しいことをやるぜ教』。育てていないので『育』が欠けた、もうある意味で新興宗教『俺教』(笑)
総体的な感想は前巻の時と変わりませんな。
あ〜、自分もこんな風に、自分が楽しいことだけを好き勝手にやって金を貰いたいなぁ!(<笑顔だが目がマジ)
そいやこの作品って、サザエ時空に入らずにちゃんと時間が流れていましたっけ?どうだっけなぁ。