06/3/25

新世紀エヴァンゲリオン (10) (カドカワコミックスAエース)■新世紀エヴァンゲリオン/漫画:貞本義行・原作:GAINAX/角川書店
ほぼ2年ぶりの新刊刊行。巻末広告が前巻と同じなのが色々な意味で何だかなぁと<そして『鋼鉄のガールフレンド』の巻数表示が1巻→全6巻に変更になっているのに年月の流れを感じ…
レイを失い心を痛めるシンジを見て、自分とは似て非なる存在が獲得したもの(だが自分はいまだ獲得し得ぬもの)に興味と羨望を抱くカオルの行動は、雑誌で見た時は(この媒体誌であの展開をやるかという意味も含めて)軽く衝撃を受けましたが、前巻から続けた流れとして読むと「上手い情動描写だなぁ」と思い直しもしたり。
しかし、『ただそこにいるだけの他人』の存在を些細なきっかけで『特別な個人』と意識して、それを特別視する事で撞着や執着が生まれて…という流れは、やはり恋情と紙一重に見えるよなぁとか。
マンガ版ではそういったカオルの『情動』を、どのような形として物語に収めるのか、今後の展開に期待しております。



少女のメランコリー (フラワーコミックス)■少女のメランコリー/タアモ/小学館
2冊目の短編集。正直1冊目の時には稚拙に思えたネームですが、今回は著者氏の愛らしい絵柄と上手くマッチして好印象を感じるレベルになっていました。どんどんスキルアップしている著者氏の今後が楽しみです。
収録作ではサンタ話と描き下ろし魔女っ子マンガが非常に萌えで。あの絵柄で一途系のちっさい子を描かれるともうたまらんちうかね!<病気
あまり深刻な抑圧やストレスのない、シンプルな愛らしさや癒しをえがく方が向いている作家さんなのではないかと思います。