06/6/18

絶対可憐チルドレン (5) (少年サンデーコミックス)■絶対可憐チルドレン 5巻/椎名高志/小学館
『いつも一緒でずっと同じ』だと思っていた詩穂と葵が、それぞれ男の子にデートに誘われ出かけてしまった。置いていかれる寂しさに急き立てられてふたりのデートを監視していた薫だったが、監視どころか組織の力を使った妨害まで仕掛けていた局長と合流するに至り、ついにデート潰しを決意する。
という『ガール・フレンズ』が今巻の私的見所。
3人がひとつであるような連帯感でもって存在するチルドレンですが、この話を通じて各々の魅力的な個性と、そんな3人を結ぶきずなの形が改めて見えたような気がします。
それから薫の愛らしさを再認識。
短慮で乱暴な振る舞いを見せたり、オヤジ的趣味でセクハラをしたりもするが、実は人一倍純粋で寂しがり屋。特別な力を持たない人が渾身の勇気で取った行動の内にある『心の強さ』を、『尊いもの』としてきちんと受け取ることができる心の美しさ。
チルドレンの中核が彼女であり、何故彼女が仲間や関わる人たちを惹き付けるのかが実感として分かるエピソードだったなぁと。
普段は生意気げな表情をすることが多い薫のヘタリ顔も、新鮮で可愛かったですよ。
ソリャそうと、『葵のパンツを干す皆本』の絵を見て一瞬「うお、何してんだコイツ!?」と思ったモノの、「普通に考えりゃ、小学生のパンツ洗ったから何だっつー話だよなぁ」と思い直し、自分がまだ致命的なロリコンではないなと安堵しました<いや、最初に反応した段階で十分おかしいから



デトロイト・メタル・シティ (1) (JETS COMICS (246))■デトロイト・メタル・シティ 1巻/若杉公徳/白泉社
インディーズシーンで圧倒的な人気を誇る悪魔的デスメタルバンドの『デトロイト・メタル・シティ』。だがギター兼ボーカルのクラウザーII世の中の人…メイクを取ったらその実体は、ポップスやソフトロックを愛する好青年な、地方出身のとっぽい兄ちゃんだった。
とりあえず同僚から借りて読んだのですが、面白かったので買わねばなと。
クラウザーさんの突き抜けた悪魔的行動と、その裏にある善良な小市民的本心との激しいギャップ。中の人である根岸君の苦悩がいちいち笑えます。当人が誠実であればあるほど陥るドツボ状況がたまらんですよ。いや、もちろんクラウザーさんの勇姿も!(笑)
ジャックの「お前のような男が最も恐ろしいのかもしれないな」という台詞は名言だなと思いました。日常を離れた異空間では、その日常性こそが異常。