06/8/21

クラウン 1 (BLADE COMICS)■クラウン 1巻/中西達郎/マッグガーデン
天涯孤独の苦学生・剣太郎は、クラスを割る男女の争いを仲裁する気弱な委員長。やんちゃな級友達に翻弄されながらも愛すべき平穏な日々を送る彼だったが、ある日、学園は前触れ無く戦禍に見舞われる。
絶後の危機に陥った彼とクラスメイトを救ったのは、大陸最強の騎士団である『剣皇騎士団』の三獣騎。剛剣・猛胞・大魔法、圧倒的な武力で敵を葬った3人の騎士は、混乱のただ中にある剣太郎に頭を垂れて告げた…彼こそが、新大陸十三名家第三位・剣皇家第23代当主だと。
その気もないのに次代の王たる皇爵として祭り上げられ、成り行きのままに大戦役の引き金を引いてしまった剣太郎。退路無き状況へと彼を導く三人の騎士が誘う未来に待ち受ける『王冠』は、絢爛たる虚飾の栄光か、はたまた高潔たる非業の破滅なのか。それとも、あるいは…?
ドリムゴード』に続き、込み入った設定と(良くも悪くも)けれん味あふれるキャラクターの描写が光る新作。カバー下トークにあったように、『ドリムゴード』よりは分かり易く…かどうかは微妙ですが、確かにストーリーも絵も読み易くなったかなと思います。それでいて特に劣化したようにも思わないので、「こなれてきた」という感じでしょうか?<偉そうな物言いだなぁ
三獣騎集結や剣太郎の宣誓など、印象的なシーンの造り方は今作でも流石の出来で。後は尻すぼみで終わらぬ事を願いつつ、以降の更なる盛り上がりを期待するものです。
キャラ萌え的には、トリックスターである狂之助左右衛門のおいしさがズバ抜けていますが、三獣騎としての3人のキャラの組み合わせが絶妙ですな。個性的なB組の面々にも、ぜひ再登場&草の根的な活躍を期待したい所です。
そしてまだしばらく先になりそうではありますが、ヒロイン対決も…いやでも確かに、現段階では剣太郎が最強ヒロインだよなぁこの作品(^^;;)



犬マユゲでいこう URGENTE (Vジャンプコミックス)犬マユゲでいこう A・TiEMPO (Vジャンプコミックス)■犬マユゲでいこう ア・ティエンポウルヘンテ/石塚2祐子/集英社
主にゲームをネタにした、エッセイでありコラムでありレビューでありギャグマンガでもある、虚実入り交じる魅惑の面白混沌ワールド。
リリースを心待ちにしながらも、半ば忘れかけていた7年ぶりの新刊(笑)
実質3&4巻なのですが、1&2巻が絶版扱いなので、その辺りも再収録しながら新たな仕切での2冊同時刊行です。
VJ連載なので時事ネタも多数あり、コミックス収録時の現在では若干ネタが古くなっているものもあるのですが、著者氏の語り口の面白さは全く色あせ無いなぁと感心。
しかしこれだけ時間が経つと、再録の『かまいたちの夜』ネタなんかは丁度最近×3が発売されたので、何だか2周回って逆にタイムリーなカンジに?つーか、それでなくても今読んでもフツーに笑えるしなぁ。ゴイス。
で、次巻はもう少し早く出るといいなと願いつつ、また何年後になるか分からない刊行を待つ日々を送るワケです。まぁ、月産6Pとかだもんなぁ…(遠い目)