06/8/29
■ポケットモンスターSPECIAL 22巻／シナリオ：日下秀憲・まんが：山本サトシ／小学館
三体の超古代ポケモンの激突により破滅の危機に瀕するホウエン地方。破壊の猛威から人と大地を守るために手を取り闘うジムマスターや協力者たち…そしてルビーとサファイアの『80日間冒険戦争』の結末はいかに!?
3年に渡り刊行してきた『ルビー・サファイア編』がついに完結。約8巻分というのはシリーズ最長？
張った伏線はことごとく計画的に盛り上げて回収する鉄壁の構成力が大きな魅力でもあるこの作品。シリーズ総括である最終巻では、特にソレが遺憾なく発揮されていて、納得満足の大団円を堪能できました。
しかしこの作品の伏線は、張ってから回収するまでに平気で2、3巻かかったりするので、その技があまりに極まり過ぎていると伏線そのものを忘れてしまうのが難だよなぁと。ぶっちゃけ伏線どころか、正直カガリの存在そのものを忘れておりましたよ自分…なのでシリーズ1話から読み返してしまいました（^^;;）
などと言いつつ読み返したら、改めて前述の魅力にメロメロになりましたよ。やっぱり面白いよなぁ。久しぶりに1巻から読み返したくなってきました。
まだまだ続く作品の新シリーズのメインは、1周してレッド・グリーン・ブルーの3人に。久々メインな旧キャラの活躍も楽しみですが、その他歴代メインキャラたちの再登場＆活躍も期待したい所です。その後のルビーとサファイアとか！
■バラエティも〜にん 1巻／竹本泉／芳文社『何だかとっても安らぐ土地』にパパが建てたやすみちゃんのおうちは、ごく普通の一軒家。でもそのあまりの心地よさを求めてか、おうちの居間にはいつでもおかしなお客さんたちがやってくるのです。
物語の中にしかいなさそうな人物や動物、はたまた妖怪じみた何かから生き物ではないもの、あるいは何だか分からないモノまで…さて、今日のお客さんはだあれ？
…という、『開けてビックリ、だけどぼんにゃり玉手箱』な短編連作集。
ほんわりまったり気分で、読み手もやすみちゃんの気分で「今度のお客さんは誰だろう？」と読み進めてしまう作品です。
『雪だるま作成の真犯人』は別に合理的な解決でなくともいいと思うのですが…まぁ竹本作品なので、『犯行の経緯は（ある意味）合理的だが、犯人の実体や存在や行動原理は理解不能』とかいうオチになりそうな気もしますが（笑）
ともあれ隔月のんびり連載の本作の続巻を、いっそ作品の存在を忘れる位のノリでじんわりと待っていようと思います。
