魔人探偵 脳噛ネウロ 11巻/松井優征/小学館

魔人探偵脳噛ネウロ 11 (ジャンプコミックス)『致命的な喪失』とか、『執着により規定される人格』とか、『欺瞞により得られる脳内楽園』とか、『最大公約数の現実』とかについて、1時間位かけて色々グダグダ書き連ねていたのですが、読み返したらオチがなかったので割愛。
まぁ今回のエピソードを読み、この作品は『大多数の平均的(であると想定される)認識と価値観を『現実』と設定したシステムで運営されている社会で、その『現実』と様々な、あるいはたった一つ譲れないものの折り合いがつけられなかった人たちの物語』なのだなと、今更ながらに改めて思ったりしましたとかいう話?
その辺を踏まえつつ、『実は世界を救った女』の記述を見た瞬間にものすげぇ吹きました。
極大の知性が抱いた荒唐無稽な願望を、ありふれた欲望と凡庸な日常が打ち砕くことの皮肉と祝福…とかいうご大層な話でもないのですが(^^;;)
その他で妙に気になったのが、弥子の食費。笛吹は26万円分と言っていましたが、26万9千円は実質27万円だよな!<本当にどうでもいい
『トロイ』の話は池谷の病的な嗜好と、裏腹な職人ならではの真摯さが印象深かったです。でもって「年一なら?」と聞かれて「……やだって」と、三点リーダー2つ分の逡巡を見せた由香の態度にさりげなく萌え。
そして巻末マンガの「放課後の教室で友達が見てるとも知らずに…」という弥子の発言に、うっかりエロいことを考えてみたものの、即座に「多分間違いなく食べ物絡みだろうなぁ…」と考え直して微妙な気持ちになりました。
連載が長く続いたら、いずれ弥子の恋愛的な話も盛り込まれたりするのだろうか…などと、期待混じりに考えてみたり。