夢幻紳士 迷宮篇/高橋葉介/早川書房

夢幻紳士 迷宮篇『逢魔篇』『幻想篇』に続くシリーズ完結編。今回はムンクの絵画をモチーフとしたストーリーと画面構成で、両者のファンとしては嬉しい限りで。オリジナルの方と見比べたくなったのですが、ムンクの画集は愚兄2号の所に行っているので実現ならず…どなたかに比較解説して頂けぬものかと<他力本願
描画のタッチが変えられていることにより、物語により幻想的な風情が漂っておりますが、魔実也の妖艶さにも更に磨きがかかっています。加えて少年少女の愛らしさも倍増<しかし少年は魔実也にの趣味ではなかったようですが(笑)
特に宮崎系っぽい感じの『姫さま』の表情や動作の変化は、個人的に要チェックでした。
振り返ると今回の三部作は『少女祭り』の側面が色濃かったような気がしたり?<まぁオチもそんな雰囲気でしたし
陽と陰、現と幻の境で遊び踊る『少女』という存在だからこそ、越境者である魔実也と、『刹那』という形の『永劫』で、より深く繋がれることができる…とか、そんな思いつき。
こうして『怪奇編』の新作もえがかれたわけですし、次は『冒険活劇編』の新作も読んで見たい所です。今回で少女は十分堪能したので、次は猫夫人で『妖艶な美女』も味わいたいなぁとか(笑)
【関連】夢幻紳士−Wikipedia