eensy-weensyモンスター 1巻/津田雅美/白泉社

eensy-weensy モンスター (1) (花とゆめCOMICS)性格はほがらか。容姿・成績はともにごく平凡。個性や才気に溢れた親友たちと並ぶと埋もれてしまう五月七花の取柄は温厚なこと。
…だったのに、同じ高校に通う同学年の『ナルシスト王子』・常磐葉月を見ていると、何故だか心の中に毒舌モンスターが現れて大暴れしてしまう。
そんなある日、七花は些細なきっかけで、そのモンスターが発する黒い言葉を葉月に直接ぶつけてしまった。最悪の出逢いを遂げた2人の関係は、これからどこへ向かうのか?
でも七花ちゃんのちっさ可愛さは『平凡』じゃないよなぁと思いました(笑)
ちうか、七花にいぢわるしようとする王子のとりまきも含めて、みんな良い子でかわいいんだよなぁ…『いい子』を『いい』と理解できる子は、やっぱりいい子なんだヨ。
そんな感じで、全編ほわほわムードの作品で、『これはなんかのんきでかわいいかんじの話がかいてみたくてはじめましたよ。』という著者氏の言葉通り、リアルに考えると結構ヘビーそうな状況だったりもするのに、心理も状況の描写も深刻になることなくほのぼのと、柔らかく爽やかに刻まれてゆくお話です。
互いを意識するふたりの心理描写をページの左右で対照的に描写する手法は『カレカノ』の時にも使われていましたが、それが今作でもコミカルかつ印象的に多用されていて面白かったです<この手法、好きなんですよ
『クルリと1年間のおはなしなので次巻で終わります』とのことで、この雰囲気が好きなので残念に感じつつも、まぁ確かに長々とやるタイプの話でもないなと思うので、あとはふんわりと着地するであろう地点がどこになるのかを楽しみに、次巻を待ちたいと思います。