夢のアトサキ/やまむらはじめ/少年画報社

夢のアトサキ (ヤングキングコミックス)志望する美大に落ちて三流私大へ進学した也寸志は、東京の音大に進学した阿耶と遠恋中。だが受験の失敗を期に絵筆を手離したことに意見されたのをきっかけに、彼女と音信が途絶えてはや半年…。
サークルの仲間とボンヤリとした日々を過ごす也寸志だったが、先輩の都緒里が憧れのイラストレーター・湯浅の知人だったことから、その仕事場を尋ねて湯浅の生の絵に触れる機会を得る。その時、彼の中で凍りついていた絵に対する情熱が再び動き出した。
也寸志と阿耶の関係を骨子に置きつつ、彼のサークル仲間の恋と青春をえがく連作短編集。
小さなオルゴールの音色を聴くような、優しくて少し寂しい気持ちを思い出す作品たちですが、そこに感じるのは儚さではなく眩しさ。『生活』を天秤にかけなくとも良い学生時代にだけ許される種の『ひたむきな懸命さ』が面映ゆく、また微笑ましく…とか考えてしまう辺り、自分も歳を取ってしまったなぁとか(^^;;)
それにつけても都緒里先輩の魔性っぷりが、恐ろしくも愛らし過ぎて卒倒。たまらんぜロリ先輩!しかもお姉ちゃんキャラか!(笑)
勘違い超特急に乗せられたままの平嗣君にリベンジの機会が回ってくることを祈らずにはおられません。ちうか、その後の平嗣と都緒里先輩の話とかを読んでみたいですなぁ。萌えるぜ身長差カップル!