Landreaall 12巻/おがきちか/一迅社

Landreaall 12 (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)竜胆の命運を賭けてその兄・竜葵の剣の前に立ちはだかったDX。DXの決断は、地竜の瘴気と継承争いから竜胆を解き放つことが出来るのか。
一方、残ったイオンたちのいるアカデミーも、危険種たるモンスターから突然の襲撃を受け未曾有の危機に陥っていた。
女子寮に立てこもり難を逃れた生徒達だったが、昏睡する負傷者を一刻も早く治療するため脱出作戦を試みることに…決死の作戦は成功するのか!?
ウルファネア編が決着。しかし猫はしかに端を発した物語が、猫はしかにより円満なオチを迎えようとは…一見ただの(?)萌える病気がここまでの役割を担うとはなぁ。恐るべし、おがき作品における伏線の深淵さ。
にしても呪殺騒動の時に続き、今回もアンちゃんが大活躍。彼女は最高に有能な政治的権謀術数要員ですよな。明晰さだけでなく、時に子供っぽくも見えるおちゃめな表情(というか、個人感情をわざわざ表情に乗せるあたり)がまた魅力的で。「ケガさえしなければァ」の表情なんか、もうたまらぬですよ(笑)
要員といえば、DX、六甲、竜胆、五十四など、戦闘向きの要員を欠いたままで絶大な危機に立ち向かわねばならなくなったイオンたちの安否と活躍が、心配ながらも楽しみであります。
つか、あのモンスターって、空の上でDXたちが遭遇したヤツだよなぁ? その時は無害そうだったのに、何故また突然…天馬と何か関係があるのだろうかと?
もう本当に、どこからどこまでが伏線なのか…楽しくも悩ましい作品ですよ。