08/11/28〜11/30

■ 『ポケットモンスターSPECIAL/29巻』

ポケットモンスタースペシャル 29 (てんとう虫コミックススペシャル)

ポケットモンスタースペシャル 29 (てんとう虫コミックススペシャル)

エメラルド編完結。前巻から1年ぶりの刊行…今回は随分間が空いたなと?
ですが待った甲斐のある熱い展開で大満足の終幕でした。
つーかもー、歴代勢揃いの10人のトレーナーによる合体攻撃とか、もう長編作品ならではの燃えまくる展開だよなぁ!
自分のポケモンを持たず、ただ『バトルのために』とうそぶいてポケモンを使ってきたのに、そのポケモンを『手足になる道具』と言われて怒ったエメラルド。
そんな、『特別な存在』を誰よりも求めながら、哀しい過去によりそれをできずにいたエメラルドが、自分の殻を破って真の願いを叫ぶ…今までの死闘も成長も、このエピソードはそのためにあったのかなぁと思い、クライマックスの盛り上がりと共に感じ入ってしまいました。
そいやエメラルドと、ラティアスラティオスの関係が今イチ謎のまま終わってしまったような…両者が仲間であったいきさつは、過去エピソードにありましたっけ?<読み返せよ
いまだ事件の影に潜んだままの『新たなる敵』の存在も垣間見え、次巻からの新展開にも期待が募ります。そろそろ1巻から一気に読み返したいのですが、もう29巻とは…時間が欲しいなぁ。

■ 『とめはねっ!/4巻』
とめはねっ! 4―鈴里高校書道部 (ヤングサンデーコミックス)

とめはねっ! 4―鈴里高校書道部 (ヤングサンデーコミックス)

掲載誌の休刊でどうなることかと心配していましたが、新刊も出て一安心。
書の甲子園(出展作業)に、運動会に、文化祭。季節が夏から秋へと移る中、数々のイベントを迎える鈴高書道部の面々の活躍が相変わらずの面白さです。
そして、身近な書のライバルであった縁に女の子が急接近するのを見て、いまだ自覚はないながらも、『ひとりの男の子』として、縁を意識し始めた結紀…青春フラグが育ってきたっ!!!
壁にぶつかり倦怠や挫折を感じつつも、その先の発見や成長で心を動かし前へと進む結紀の姿が可愛くてたまりません。
まぁ、やっぱ本命は日野ちゃんなワケですが<作中の野次馬ヲタ共と同列

■ 『3月のライオン/2巻』
3月のライオン 2 (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン 2 (ヤングアニマルコミックス)

別に対局相手は香子が選んでいるワケではないと分かっているのに、一連の流れを見ていると、零の対局相手が香子の送り込んでくる刺客に見えて仕方がなくなる罠(笑)
彼女のもたらす『前設定』が地味に重いので、「うわー、ソレで心理的に引っ張られると色んな意味で辛いなぁ…」と思いつつ読んでいたのですが、そのあたりは上手くまとめられていて感心&安心。
けれどやっぱり、笑えるくせに切なくてやるせなくて…流されたりあがいたりする不器用な零を見ていると、どうにも胸が締め付けられてしまいます。
どんなに望めども『美しい世界』には居場所が見付けられず…だけど世界も、彼が願うような美しいばかりのものではない。まして『勝負』の中でしか生きられぬとあれば、なおのこと。
それでも『美しい何か』はいつも彼の側で小さく瞬いていて、一瞬の、けれどもまばゆいその光を幾度も投げかけている。
その温もりに触れて彼が心を震わす光景に、ただそれを眺めているだけの自分も揺らがされてしまうのです。