09/4/23〜4/27

■ 『ヴァムピール/3巻』

ヴァムピール(3) (アフタヌーンKC)

ヴァムピール(3) (アフタヌーンKC)

不死とそれがもたらす万能に近い能力。それはバロンが誘う48時間の夢。
けれど伶が望めば、その夢は現実となる…しかしその圧倒的な体験に翻弄される伶は、だがその強大な力そのものには魅せられなかった。ただ、彼は思っていた。
「廃人になるなら、全部を捨てて一緒に行こうかって…」と。
生と死の狭間、自我を揺るがすあやふやな境界上にその身を置きながら、強大な存在により惑わされ、それでも伶は我を失わない。
そしてそんな彼だからこそ、半死者として『生きて』いられて、そうやって足掻く彼だからこそ、笙は彼を眩しく愛おしいと思うのか…浪漫だ。
仮初めの融合により誕生した黒伶も加わり、より深みを増す人間関係。笛吹と直接対話を成したカンタレッラの語るヴァムピールという存在の謎。そして姿を現した第三のヴァムピール
人と人ならざる存在が紡ぐ物語は、刻一刻と転変を続け、彼らは読み手をもいずこかへと連れ去る。あまりに蠱惑的に差し出されるその手を、拒む術を自分は知りません。

■ 『変ゼミ/2巻』
変ゼミ(2) (モーニング KC)

変ゼミ(2) (モーニング KC)

1巻ではまだ控え目(?)だった『変態生理』なゼミ活動(だが半ばというか概ね個人趣味)がヒートアップ。
前巻感想では「食事をしながら読める程度にはライトになった」とかナメた事をヌカしてしまいましたが、今巻ではもう、ちょっと…多分ソレを実行すると味が変わるか箸が止まるかの2択になりそうですよ。
面白いのですが、『人には勧められない漫画』という称賛文句は伊達ではありませんなぁ(^^;;)
「ちょっとアレでナニだけど、そこはスルーして青春恋愛漫画としても面白いんだヨ!」とか言うのは簡単そうですが、ソレは違うよなぁ。やっぱあくまであのアレでナニを踏まえた上だからこそ面白い作品ですよなー。
とはいえ、あの異様な状況で恋のメロディ(寸止め)を奏でてしまう市河と加藤や、田口と蒔子のサブカル純文的共依存のやり取りには萌えざるを得ないのがゴイス!
でも…でも…何で『モンブランネタ』をわざわざカラーでやるのか…流石過ぎて色々こみ上げて来たゼ…orz

■ 『足洗邸の住人たち。/9巻』
足洗邸の住人たち。 (9)通常版(GUM COMICS)

足洗邸の住人たち。 (9)通常版(GUM COMICS)

反乱分子予備軍滅殺(ちうか半ば大石の私怨)を目論む中央の使者の襲撃により、死闘の舞台と化した足洗邸。それと闘うお仙と邸が陥った絶対窮地を、福太郎の奇策が救う…のか!?
続々登場の新キャラと細かく明かされる新設定。入り組む策謀に深まる謎。
自分の弱いオツムと記憶力ではもういっぱいいっぱいの展開ですが、その辺をさておいてもやっぱり面白く飽きさせない展開だよなぁ…スゲぇ!
毎回手を変え品を替えて繰り広げられるバトルの様相もまた、熱くオモロ格好いいのですよなぁ! ちうか今巻の引き…ソレなんて『ガ○バの大冒険』?(笑)
カバー裏コメントによれば『大人の事情』による延命らしいですが、ファンとしては大歓迎の素敵展開で、今後もノリノリでやらかして頂きたいものです。
で、リンク検索時にまた限定版の存在を知る罠が…1度買いそびれるともう「まぁ…いいか…」と思う反面、やっぱり気になるものの同じ本を2冊買うのも業腹(ちうか金がねぇ!)だという。
いずれ『読本』としてまとめて刊行して頂けぬものかと切実に望んでおります。お願いワニブックスさん!!!