09/12/22〜12/27

■ 『魔法先生ネギま!/28巻』

魔法先生ネギま!(28) (講談社コミックス)

魔法先生ネギま!(28) (講談社コミックス)

バトル展開中に薄まっていたラブコメドタバタ要素をいい感じに補いつつ、物語的な謎もフォローしつつ次の展開へと繋げる幕間エピソード。何にせよ飽きさせない作りだよなと。
いやしかし、今巻もラカンは格好良かった…理屈なく(いや、もっともらしい設定はあるけれど、ぶっちゃけその辺りはどうでもいい)強くてデタラメな勢いの、存在力の魅力と心地良さ。
そして責任感を通り越してガチツンデレなトサカの、セオリーながら効果的なツボの押さえ方は、もう単なる脇キャラの域を超えているよなぁと思い。
そこに高圧的でハイスペックなのに、既にどことなく漂う負け犬臭の隠せぬゲーデルの活躍も加え、キャッキャウフフな女子の空騒ぎを差し置き、野郎共の仕事が光った巻だったなという印象です(偏見)
そいや女子は、そばかす娘の夏美ちゃんがさりげにプッシュされた巻だったかなと? アスナの『中の人』の恋愛フラグがどのように発露するか、今後の展開も楽しみであります。
ちうか何だかんだで、253話のような女の子たちの一喜一憂群像劇な小ネタが一番好きだったり。
このかの『幸せと強さ』に対する意見は脳天気で綺麗事のお題目に見えなくもありませんが、それを口にするのが彼女のような人物だと、何だか勇気づけられるというか、『絵空事だからこその説得力や希望』を実感できるというか? あー、上手く言えませんが、要は気持ちよく受け取れたなという話で。

■ 『xxxHOLiC/16巻』
×××HOLiC(16) (KCデラックス)

×××HOLiC(16) (KCデラックス)

『ツバサ』とのリンクも微妙に切れ、新たな独自路線となる新展開。
…いや、やっていることは毎度と変わらないのですが。でも、いかにも『ツバサ』のオマケポジションな投げやりさは多少払拭されたかなと。
しかし微妙に大人になったワタヌキの魔性っぷりというか、ドウメキとの間に漂うBL的雰囲気に「…コレを雑誌で読んでいる層の感想はどうなのだろう?」という点が気になったり。
あと、どの辺でどうオチを付けるのか(付けられるのか?)という点も気になるので、何だかんだでまだ購読してしまうのだろうなぁ自分。

■ 『うみねこのなく頃に Episode1/4巻』増える犠牲者に深まる疑心暗鬼。不信の連鎖が新たな生贄を生み、あらゆる謎が『黄金郷』へと呑み込まれる。
超ボリュームで刊行の、Ep1最終巻。萌えから狂気まで、真里亞のリアクション(というか顔芸)が冴え渡る巻でしたが、ついに実像(…つってもいいものか?)を持って現れたベアト様の残酷さと麗しさに、美味しい所をかっ攫われたよなと。うーむ、やはりベアト様だ!<何が?
思えばこの充実ボリュームなEp1も、所詮全てのプロローグでしかないという壮大な物語。オリジナル版ではその『解』へとフェーズ移動した作品ですが、こうしてマンガ版で改めて経緯を見ると、忘れていたアレコレを思い出せるのが有難いですよ。
…つーか、真相が明らかにされた時に、マンガ版では端折られたアレコレが影響しないモノかと心配に…<アニメ版のショートカットっぷりはソレを凌駕していて更に心配に(^^;;)
同著者氏によるEp3も連載中とのことで、いずれそちらの方(というか、あの絵でのエバトリーチェ様のDQN活躍っぷりが見られるのは幸せ)が刊行されるのも、今からとても楽しみです。

■ 『うみねこのなく頃に Episode2/2巻』ああ、言われてみれば1巻には戦人は登場してないのか?(笑)
紗音&朱志香の『恋する乙女』っぷりが、たまらなく愛おしいの何の! 涙する姿すらも愛らしくて、そう思えば思うほど、以降の残酷な展開が…orz
同じ理由で、一身に母を慕う真里亞の姿でまた…orz
しかし著者氏のえがく現代服なベアト様の腰回りからフトモモのラインが、あまりにもエロ過ぎるために視線が釘付けに<一切が台無しなコメント
恋情を弄ぶベアト様の蠱惑的なノリノリ悪っぷり跪きつつ、いずれ見せるはずの戦人に対する素の表情とのギャップを想像すると、更なる萌え&燃えを堪え切れません。

■ 『ひぐらしのなく頃に解 祭囃し編/3巻』誰もが全霊を賭けて『運命』に挑むことで幾筋もの道が交差し、それが絡まり合いもつれた末に顕現した袋小路が『オヤシロさまの祟り』。昭和57年…それは圭一という、『奇跡』と呼ぶのに等しい存在を迎える以前の雛見沢。
目的だけを見つめて高まる集中力は常軌を逸する力を生むが、他を省みない極限まで狭まった視野は、その小さな枠から漏れた全てを圧殺する。そんな『全力を尽くすこと』の尊さと恐ろしさ。
けれど雛見沢という『箱庭』に淀んだ空気を切り払う『風』…時に愉快で時に無様な、それだけでは道も踏み外すが皆の手を取る中心で笑う『彼』が現れる。その時を作中の、いや読み手も待ち焦がれている次巻。4、5巻一気刊行で魅せてくれそうなクライマックスには、否応なく期待が募ります。

■ 『ひぐらしのなく頃に解 皆殺し編/4巻』
ひぐらしのなく頃に解 皆殺し編 4 (Gファンタジーコミックス)

ひぐらしのなく頃に解 皆殺し編 4 (Gファンタジーコミックス)

作中最強ツンデレ(笑)お魎との対決。続く村一丸となる決起。あまたの試練と困難を越えて伸ばされた仲間たちの温かい手は、絶望の底で震える沙都子に、彼女がかつて見た『最も尊く目映い勇気』を思い出させた。
『全力を尽くす』ことが正しく報われた大団円の決着。小さな沙都子の勇気ある戦いは、彼女の仲間たちだけでなく、ハラハラと見守る事しかできない読み手の願いにも応えてくれるものでした。みんな頑張ったね…これからは辛かった分も幸せにね!
…とかいう盛り上がり絶頂で理想的な展開なのに、そこで終わらないのが『ひぐらし』なんだよネ…分かってはいるのだが…orz
これだけの願いと力を尽くしても、いまだ破られぬ堅牢な『運命』の檻。それに立ち向かう人々の避け得ぬ悲劇を知りつつも、それでもまた「負けるな!頑張れ!」と、心は彼らを応援し続けてしまうのです。

■ 『ひぐらしのなく頃に 昼壊し編
ひぐらしのなく頃に 昼壊し編 (ガンガンコミックスONLINE)

ひぐらしのなく頃に 昼壊し編 (ガンガンコミックスONLINE)

アクションゲーム『ひぐらしデイブレイク』のレナがメインのエピソードをマンガ化。どシリアスな本編と平行して読むと、一片の清涼剤的な雰囲気で。
ミステリーでサスペンスな本編と同時に、こういったお遊び要素や笑いが混在できるのが『ひぐらし』世界の魅力だと思いますよ。
ちうワケで、もー他のキャラのルートもマンガ化してくれませんかね?<ヌルゲーマーなので、自力でクリアとかするのも大変なので(弱)

■ 『ぼくらの/11巻』思い込みでしかないであろう理解。多分に感傷的であろう共感。ただ観測する位置にしかない自分が彼らに寄せる一方的な想い。
しかし約束されたように彼らは誰もが命を失い、後にはひとりも残らない。
けれど、これは『死』ではなく『生』の物語だったと、それだけを強く感じる終幕でした。
自分の中のあらゆる感情に訴えかけ、それらを突き崩してない交ぜにし、とても不安な気持ちにさせられるのに、その不安の中にも安堵を感じる。
そんな自分に驚くような、と同時に妙な納得もさせられる…なんだろう。どう言えばいいのかな?
そう、「たまらない」作品でした。
10年、20年後に読んだらどうだろう? あるいは彼らの年頃の自分が読んでいたらどうだったろう? そんなことをつらつらと考えつつ、今の自分はもう一度、彼らの『記録』を読み返そうと思うのです。
あ、オマケ冊子はステキにはっちゃけてました(笑)

■ 『はなまる幼稚園/7巻』
はなまる幼稚園 7 (ヤングガンガンコミックス)

はなまる幼稚園 7 (ヤングガンガンコミックス)

「『大好き』な気持ちは自分が一番!」だと思うのに、それでも同じ誰かを好きだという誰かを思い遣ったり、そのひとに大切なものを譲ったり。
そんな小さくピュア〜な恋! けれど深い愛! 二次元幼女最高!<夢の中から生臭い事を言うのは止せ(^^;;)
「苺花ちゃんは、将来的に名前のことでイジメられたりしないだろうか…まぁ名前のように可愛い姿だから大丈夫か?」と妙な心配をしたり。しかしこの作中の登場人物は、老若男女にかかわらず、何とも思い遣り深い人々で溢れていて、現実の日常で荒んだ心が癒されますよ。
平時のぽやんとした姿にも激しく心惹かれますが、いざという時に頼れた山本先生の勇姿にギャップ萌えました。あんな素晴らしいレディに振り向いて欲しいのならば、土田先生はもっとずっと頑張らないとアカン!
1/10から放映のアニメ版はテレ東放映なので、自分も毎週みられるのが嬉しいです。コレで終末の激務による疲労がケアされるなと!