10/4/7〜4/11

■ 『バラエティも〜にん/3巻』

バラエティも~にん (3) (まんがタイムKRコミックス)

バラエティも~にん (3) (まんがタイムKRコミックス)

そのあまりの居心地の良さに、有象無象のアレコレがやってくる丘崎家の居間。今日も居間のドアを開ければ、そこにはおかしな人や人ならざる者や物や物の怪や気象や事象や現象がくつろいでいて…?
完結。いや、私的にはこのまま永久にぼんにゃりと続けて頂いても全然問題なかったのですが、残念です(笑)
やーでもマジで、この『開けてビックリ玉手箱』なのに徹頭徹尾まったりとした流れが、著者氏の作品の中でも特に好きなシリーズでした。
『真犯人』が不在でも『謎』の魅力はちっとも色あせない…というのは、実は結構スゴいことだよなぁ。

■ 『日々にパノラマ/1巻』
日々にパノラマ1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

日々にパノラマ1 (MFコミックス フラッパーシリーズ)

太平洋をずっと下って南の端というほどは南でない、東の端にやや近い絶海の火山島の島々…に住む、智尋や家族や友達やその家族や…うじゃうじゃ。
割と常夏気味の南の島で、呑気な人々のぼんよりまったり時々不思議な日常物語。
竹本画のそばかす元気少女は本当に可愛いなぁもー!(でも著者氏に『そばかす』への思い入れはないんですか!? 自分もがっかりしました!w)
実は結構スゴイ出来事が、やっぱりぽにゃ〜っとえがかれてしまうオキラクゴクラクの世界観。いやもー心の底から和みますわ〜。
愉快な南の島ライフの春夏秋冬(だが主に夏w)。以降も智尋たちの可愛い活躍が楽しみであります。

■ 『魔法先生ネギま!/29巻』
魔法先生ネギま!(29) (講談社コミックス)

魔法先生ネギま!(29) (講談社コミックス)

ラカンとフェイトがプレ頂上決戦を繰り広げる傍ら、真実を求めて華やかな舞踏会に乗り込むネギまパーティー。虚実入り乱れた過去と現在で進むべき道を求め、それぞれの戦いは続く。
…というシリアスな大筋の中でも、仮契約のドタバタやそれにまつわるロマンスにと、女子の魅力を最大限に引き出すエピソードが満載。
その時々で焦点を当てられると、その女の子が一番可愛いなぁと思わされてしまう絵と物語の描写は、分かっていても釣られるちうか…今回は古菲茶々丸に夏美、各々の逡巡や葛藤とその克服の模様が愛らしくてたまらんかったですよ。特に茶々丸の自己存在への疑念と涙は…いや、それをできること自体がもう『心』以外の何物でもないと思いますし、それをきちんと『証明』してみせたネギの誠意とヒーロー力には渾身の拍手を。
やー、でも個人趣味で一番萌えたのは、やはりネぎと千雨とのやりとりてか関係性かなと。理由もフォローもなく「いつも傍にいて欲しいんですが?」で、そしてその信頼に応えて我を失ったネギを呼び戻す千雨ビンタ!(笑)
ラブの甘酸っぱさのみに収まらぬ燃える関係が熱いです(ラブコメ的にはラカンと千雨の応酬の方が萌えるかなと?)
このふたりの関係には、長く密かに(でもないか)注目しておりますよ。

■ 『弱虫ペダル/11巻』
弱虫ペダル 11 (少年チャンピオン・コミックス)

弱虫ペダル 11 (少年チャンピオン・コミックス)

スプリント勝負を制し、幸先の良い勝利で集団を率いて走る総北。そして次なる舞台は『山岳』で、待ち受けるのはクライム勝負。
チームの牽引という大役を負かされた坂道は決意を新たにするが、その晴れ舞台を目前に、思わぬアクシデントが彼を薙ぎ倒した。
極限勝負の勝利に酔う間もなく、長く続く勝負の中で新たな試練に見舞われる総北チーム、そして坂道。
超絶過ぎる逆境で絶望に目が眩む中、それでも勝利を目指して最善を尽くそうとする総北チームの、そして坂道の輝きを失わぬ目の光と打たれ強さには、胸の中の色々な感情が熱く滾りますよ! かっけー!!!
特に巻島先輩。空元気の楽観でも、合理主義に裏打ちされた諦観でもなく…その余裕は根拠のない、けれど絶大な確信をもって託した『信頼』だった。
メンバー誰もが「ありえない」と心の何処かであきらめかけてしまう程の悪条件の中、同じ『クライマー』として共に走ってきて、それゆえに坂道の力を信じ続けている。だからこそ自分の悲願すらも胸に押し込めて自らの仕事を全うしつつ坂道を『待つ』巻島先輩…何つー男っぷりだ! たまらん!
そしてその信頼に応えるような、限界を超えた坂道の激走がまた! だがその前に立ちはだかる(よりにもよってな)最大最悪最強最後の『壁』の厚さ…じじ次巻刊行が待ち切れぬ!
…でも誘惑に負けてここからウッカリ週刊誌に手を付けると、感動が薄れちゃうからなぁ…我慢だ我慢…orz

■ 『3月のライオン/4巻』
3月のライオン 4 (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン 4 (ヤングアニマルコミックス)

プロ棋士として頂上を目指す…そのための身を刻む闘いに没頭する覚悟を持て切れぬ自分を恥じながら、なおも逡巡し続ける零。
色々なことが思い通りには行かず、同じ場所をぐるぐるっと回り続けているような感覚に焦燥を感じて…けれど様々な人たちと関わり、その手を取ることを少しずつ覚えてゆく中で、僅かずつだが彼の視界と心の引き出しは広がり始めた。
そんな零の物語に心惹かれるのですが、それに添うように語られる人々の物語が、また切なくも魅力的に綴られているのに目を奪われてしまう作品。
今巻では読んでいるこちらの胃も痛めるような島田八段の生き様が、こう…胸を締め付けるのですが…、それでも自分が本当に引かれるのは島田八段の弱さではなく、その強さの方で。それは棋力ではなく、人間力の強さ。重圧でたわむことはあっても決して折れぬ竹の強さのような…こ、言葉が出てこない…。
棋士としての活動を主眼とするが故に友との繋がりが薄く、『学生』としての楽しみを甘受できぬ零。けれどそんな零をきちんと見守って、(多少無神経ながらも)その背を守ってくれた先生は、本当に立派な先生だなぁと思いました。
生徒の自分に教師がいて…これも立派な『学生生活』の喜びだと思うのです。
あと、零と香子のやりきれぬ『姉弟関係』と、それを見てふたりの間に横たわるものを察するあかりさんの独白。
逃げ場はないのに猶予だけが続くような、真綿で首を絞められているような陶酔感すら感じるふたりの間柄…それが辿り着く先も気になる所です。
…と、いう重い状況やテーマを、雰囲気を壊さぬいい具合の笑いや和みのシチュエーションで緩和して下さる著者氏の語りには、随分と救われますよ。
まぁ、だからこそ対比的に、重い部分がより染みて感じられたりもして辛いのですが…けれどやはり、作中の人々の生き様からは目が離せないのです。

■ 『Holy Brownie/6巻』
Holy Brownie 6 (ヤングキングコミックス)

Holy Brownie 6 (ヤングキングコミックス)

愉快で痛快(主に痛い)暗黒メルヒェンちょっとSFな寓話が完結。
過去LOGを見返したら前巻感想でワリと自己結論が出ていたような気が?
巡り巡って『全てのはじまり』に辿り着いたふたりが、正にこれから産み出そうとする『新世界』がどのようなものになるのか…興味は猛烈に尽きませんが、物語はここでおしまいです。残念。でもキレイに落ちたなぁと感慨深くもあり。
「その先もふたりはいつまでもずっと末なが〜〜〜〜〜く、愉快に暮らしましたとさ。めでたし、めでたくもなし」<…って、最後が平耕フレーズて(笑)<でもそんなカンジだよね?

■ 『BLEACH/44巻』
BLEACH 44 (ジャンプコミックス)

BLEACH 44 (ジャンプコミックス)

待望の『コンの大冒険』の続きがついに掲載! 待ってました! 期待を裏切らぬ愉快過ぎの展開に加えて予想外にも程がある『先生たち』の登場で、「何この悪意しか感じない展開!?」の続きが激しく気になりますよ〜!
…とかいう短い本筋(え?<いや、自分にとってはこっちが本筋ですが何か?)
一護、足し算ではなく引き算により算出された『条件』によって『主人公としての必要性』を獲得するの巻き。そして『実力者から立てられる』形で有用性を主張されるものの、その『実力者』たちから見せ場をことごとく奪われる罠(笑)
うん…今回は野郎ばっかりで元気出ないんだ…(卯ノ花隊長の毒舌とぽっちゃり唇はいいカンジでしたが、お色気には欠けるのでネ…)