10/8/12〜15

■ 『7SEEDS/18巻』

7SEEDS 18 (フラワーコミックスアルファ)

7SEEDS 18 (フラワーコミックスアルファ)

波にさらわれた嵐を捜そうとする夏のBチームが海上で辿り着いたのは、新たな『七つの富士』。だが巨大な船の形をし、番外とされたその『倉庫』は、驚くべき構造と恐るべき機能を秘めていた。
まつりと行動を共にすることで、「おちこぼれ」と蔑んだBチームの人々が『自分たちが学びそびれた大切なもの』を持っていると気付き始める涼。
だが同じようにナツと行動を共にしながら、安吾は彼女の中に『喪ったもの』の幻影しか見ることが出来ない。
しかし、いまだ絶えざる不協和音を奏で続ける彼らは、致命にも程がある強大な『試練』の時を迎える。
小さな希望を胸に焼き付け、窮地に抗い生きる戦いを続ける彼らの在りざまにも心惹かれるのですが、今回の海洋冒険パートでは、その背景にある『世界描写』の味わい深さに改めて心惹かれたり。著者氏のえがく『週末の先に残る世界』はどうにも残酷で、それでいて何とも魅力的でもあるよなぁと。
生真面目で不器用なナツの、臆病で手探りでも精一杯の努力。軽くて適当そうに見えて、けれど芯が純粋かつしなやかであるが故に本質が強いまつり。ふたりの少女の魅力的な奮闘も印象深い巻でした。
彼女たちが持つ『尊いもの』が、どうか強くも脆きふたりの男子に上手く伝わりますようにと願わずにはおられません。
や〜…女の子って、スゴいなぁ!<安直な物言いで失礼<でも現実でも『女性』の強さってのは、本当に凄い時があるよなぁと…

■ 『あまんちゅ!/3巻』
あまんちゅ!(3) (ブレイドコミックス)

あまんちゅ!(3) (ブレイドコミックス)

力の及ばぬ自分が心に抱える、不安で恐くて苦しい気持ち…けれど弱く震える小さな手を掴む、温かく力強いバディや仲間の手の先には、見たこともない美しい世界が広がっていた。
てこ、ついにオープン・ウォーター・ダイバーとしてデビュー!
そこへ至るまでの気持ちや状況が印象深く、かつ丹念にえがかれていたため、読み手のこちらもてこに同調したドキワク感を体験できる巻だったなぁと。
モノクロで表現された画面に、けれど鮮やかに幻視できる水や海の深き青さと果てなく続く広さ…何度も何度でも魅入ってしまう画面です。
それを魅せてくれた、てことぴかりのナイスなバディっぷりの活躍もステキでしたが、愛と誠のゴイス双子な姉弟のエピソードもツボでした。ぬう…ときめく!