型式輸結@嘘喰い


さよなら絶望先生(22) (講談社コミックス)■ 203話のオチを、『絶望先生』で提唱された様式を用いて改変するネタ。そして202話を読んで203話を読み損ねた場合は、202話が『異常起承』状態になるのではないかという私見
■ つーか『嘘喰い』は、どのエピソードも出だしの『フリ』(起承)に対して、以降の展開(転結)がドラスティック過ぎるので、出だしの話しか読めなかった場合は、必然的にソレが『異常起承』になってしまうような気がしたり。



■ UP時はもう木曜朝なので、今週の204話感想。
■ 古き『賭郎』の逸話を紐解き、組織にとって『搦手』が何であるかを語った冒頭のエピソード…については、とりあえず一言「幼女萌え!」と叫んでおきます<先ずソコかよ
■ その昔話の同心(当時のお屋形様)をなぞらえる様な二本差しの立ち姿で、コトのカラクリを語るお屋形様…いやだからキューでチャンバラ(つかフェンシング)遊びとかしない! キューが痛むから!(^^;;)

■ そんなこんなで、あまりに意外だった『搦手』の種明かし。
■ 『手中にせんと望む組織に賭郎の者を潜ませ、内側から食い荒らして賭郎のものとする』…という『潜伏侵略』が、お屋形様の口にした『搦手』の内実。
で、判事に手配指示を出していた『搦手の人員』というのは、斑目さんがLファイルとKY宣言を利用して得た(そしてお屋形様に『献上』した)政財界などの要所への潜伏ポジションに配置する人員のことでした。
■ 誰もが『搦手』を『斑目さんに対するお屋形様の攻撃』だと思っていたのに、蓋を開けてみれば実際は『お屋形様に対する斑目さんの貢ぎ物』だったという話…って、もう読み手の想像の枠組みを遙かに越えていて、そんな真相は予測なぞできませんよ<しかし別に『突拍子もない展開』というのではなく、『言われてみれば腑に落ちる展開』だということが凄過ぎだよなぁとも思い。
■ 事前に『KY宣言』という効果的な『撒き餌』をすることで、残り21の大きな獲物を『疑似餌』(証拠能力を持たぬ犯罪暴露ルーレットを恫喝的に提示する)だけで釣り上げた、斑目さんの手腕もお見事の一言。前回の手榴弾もそうでしたが、人間心理を逆手に取り『虚実』を使い分ける能力がハンパないよなぁ。
…ちうか、あらゆる関係者を巻き込んで様々な人々の人生を大きく狂わせたであろうあの大騒動が、諸々込み込みで『お屋形様へのプロポーズ大作戦』だったのかと思うと、発狂するほど笑えて泣けます。
■ 目的のためには手段を選ばず…どころか、目的のために選び抜かれた手段がアレって、アナタ。最高に最悪でクレイジーなのに限りなく正気。ゆえに為し得る事態と人心への圧倒的な掌握。
いや本当に、斑目さんは『悪魔』の二つ名を冠するに相応しい存在だよなと。
■ そして、実現のためには残された『設定条件』(とソレに付随する高いハードル)をクリアする必要があるとしても、ついにお屋形様の口から出た「屋形越えを受けよう」という決定的な台詞。
作中最大のクライマックスと想定され、読み手も「いずれは…!」と心躍らせたその最大イベントが、ここに来て俄然現実味を帯びてきたことに驚愕しました。「え?もうそんな所まで進行してたの!?」みたいな。
いや、まぁ前述の『設定条件』があるので、そう早くは『最終回』とかにはならないと思いますが<今回の展開でコレを危惧した人は多いだろうなぁと…

■ という話はさておき、『屋形越え』に挑むための『設定条件』について。
■ 現在クリアされている条件は、『膨大額の掛け金』。
以前、梶ちゃんとの会話で「(前の屋形越えの時は)何百億だったっけ」とか言っていましたが、今回判事が『条件クリア』と認定した額は500億でした。
…うん、やっぱり桁がデカ過ぎてピンとこない額ですよな(^^;;)
■ 更に、大量の『搦手』を献上することにより自らを『挑戦者』として相応しい者として、お屋形様に納得させることに成功しました(…が、コレは「帝国タワーで嘘喰いが生きて全てを手に入れられれば」という条件付きですが)。
■ あと残されている条件は『専属立会人が零號でなければならない』という点。
これについて関連づけられそうなのが、先だっての『宣戦布告』でカラカルが口にした、「(屋形越えの前に)我々Idealと勝負をして頂くことになります」という発言。『斑目さんが欲しいもの』を手中にしており、「よって自分たちとの対決は避けられない」と暗に告げたかの如き言葉でしたが、今の状況から考えると、その『対決』は『賭郎勝負に付属する、零號の座を賭けた號奪戦』になろうかと思われます。
■ で、『零號の座を賭けた號奪戦』については前回、斑目さんが夜行さんに対し「もし いつの日か その機会(チャンス)が来たら、零號を奪(と)って欲しい」などとおねだり(笑)していましたが…『帝国タワーをクリアできれば屋形越え挑戦は目前』という現況を鑑みると、それは「もし」「いつの日か」「その機会(チャンス)が来たら」などという、タイムスパンが長く仮定的な表現をされるような『悠長な話』ではないように思われます。
…やはりあの発言こそが、斑目さんの『嘘』だったのか?(笑)<前回感想参照

■ それでは、これから挑む『帝国タワー』が『vs Ideal 戦』となるのかどうか…にしては、戦力が夜行さんだけ(あるいはマルコも伏兵として配してあるか?)というのも心もとないような?(いや、彼らの能力値に疑いはありませんが、『数の暴力』で圧されたら難儀だよなと)
まぁその辺りの危惧については、斑目さんが上手くお膳立てして対処しているとは思いますが。そもそも『vs Ideal 戦』になるとは限らないしなぁ?
■ 『戦力』といえば、『帝国タワー』に参戦するにしてもしないにしても、そろそろ伽羅の現在情報が明らかになってもいいのではないかと思うのですが。
あと梶ちゃん…もうこのままマジで放置プレイ?(^^;;)
可哀想な梶ちゃんを引きずって、伽羅が現れればいいですね(笑)<いいかなぁソレ?<まぁ悪かないんじゃないか?

■ あと気になったのは、「私は 奴の最初の屋形越えの時 こう考えたはず…」/「奴は我が賭郎にとって必要な 供物だと」…というお屋形様の台詞。
■ 「考えたはず」という他人目線な物言いは、『その時の記憶そのものは失われているが、自分ならばそう考えたはず』という推測からなる発言なのか、『「忘れた」という設定を自らに架しているが故の、それに忠実なロールプレイ』としての演技的な発言なのか。
■ あるいは叙述系のミステリ的な解釈をすれば、『この台詞の発言者である「お屋形様」と、台詞中で「私」と言われている「過去の(屋形越え時の)お屋形様」が別人であることの現れ』とかになりそうですが?<いやまぁコレは個人趣味による遊び的な妄想解釈ですが(笑)
■ 「供物」云々については、単純に『金の卵を産むガチョウ』的な比喩認識だったのか、それとも発言の背景にまだ何かがあるのかの判断がつかないので、保留メモ的に記述しておこうかと。

■ 支配者の君臨する天を目指し、それに追い縋らんとするが如く、空を裂き高くそびえ立つ『異形の塔』。
それは天へと至る光の梯子となるか、あるいは『創世記』で語られた塔のように、傲慢が招いた混乱と破滅の象徴となるのか。
■ お屋形様が「地獄」と形容した、帝国タワーに広がっている『戦局』とはいかなるものか…つか、戦局以前に『ボード(戦場)』や『駒(参加者)』や『ルール(ゲーム目的と勝利条件)』などの有り様自体がまだ未知なので、先ずそこを知りたくてたまりませんよ。
長い! 『待つ自分』を自覚した時の1週間という時間が絶望的に長い!

■ 『人物』ではなく、『現象』としての斑目貘。
と、いう私的メモ。

■ 思いついたのでダラリ追加。

ソリャまぁ心も折れるよな。あ、ネタ中の段数は適当ですよ。
(ちなみに東京タワーの基礎部ビル屋上から大展望台までが600段)