教育@嘘喰い


■ 『混ぜると危険』になる節分の行事ネタ。なお、今年の恵方は南南東です。
■ どうでもいい話ですが『教育』というと、今はなきFISHMANSの歌(4秒で終わる超出オチ曲)を思い出します。



■ UP時はもう木曜朝なので、今週の224話感想。
■ 記憶と妄想が入り交じり、実像が心象に侵される『舞台裏』の『夢』。
けれどそこから戻る『現実』も、醒めたはずのソレより更に深い悪夢の中。
■ という『夢オチ』前提で始まった今回ですが、非常に興味深い内容でした。
(しかしまさか本編でも『落下夢オチ』をやろうとは…w)
というのも、通常の作中ではあまりお目にかかることのない『斑目さんの心情描写』…しかもそれが『夢』とはいえ、ここまで具体的に表現されるのは、ひょっとしたら今回が初めてなのではなかったかと?

■ まるで舞台セットのように切り取られたスタジオの中。目覚めた彼を迎えた『居るはずのない』伽羅は、まるでその死を思わせる(それともそのように伽羅を失う『想定』すらも済ませている彼の覚悟を想わせる)ような、骸骨の横顔を見せる。(あの僅かなやり取りから垣間見える両者の『距離感』がまた何とも…)
■ 真実を暴くという体裁の露悪な『ショー』を取り回すのは、まるで舞台芸人のようにも見える、どこか滑稽な司会者姿の夜行さんと撻器。(つーか『YACOOテレビ』て、カールの『毒電波放送』に匹敵するヒドい番組になりそうだよなぁw)
■ 一瞬前には現在(鹿臣)の姿だったのに、次にはもう過去の姿を纏いながら『今』を問いかけてくる梶ちゃん。
金子Pが叱責していた『階段の数』と『どこから帰ったのか』(あるいは『来たのか』でしたっけ?<うろ覚え)は、何の『暗喩』なのかどうか?(『階段』で連想するのは、今居るタワーの階段か、あるいは『十三階段』とかなのですが)
■ あと、正面を向いて座る斑目さんのカットの後ろに小さく居るのが、勝負後の弥鱈と巳虎の姿に見える気がするのですが…しかしあの場面を斑目さんは見ていない筈なのですよな。(斑目さんが弥鱈の前に現れた時に、巳虎の姿はもうなかった)
この『幻視』は、この『夢』の『らしさ』を表現する効果の一環なのか?<あるいは単に、実は斑目さんは弥鱈に声を掛ける前にその場面を見ていて、その記憶が蘇っているのか?
■ 『無意識』が夢うつつで短期記憶の整理を試みているかのごとく繰り広げられた、至近過去の情景描写と、そこにノイズの様に混じる『ありえないもの』の姿。
あれらは果たして、彼の認識が歪曲具現化したものだったのか。
あるいは普段、彼が決して見せようとはしない深層に根ざす不安の現れだったのか。それとも………?

■ そうして、「知ってたくせに!」とオッシーを詰るみーちゃんの言葉を、まるで自分に向けられた糾弾と受け取ったかの如く、それを合図に意識を取り戻した斑目さんは、同時に自身へと刻み込まれた恐怖と痛みも思い出して、混乱の中で怯えを隠さず歯を打ち鳴らします。
…けれど、それら全てを次の一瞬で呑み込み、上げた渾身の叫びをもってあらゆる絶望を振り払い、彼は『現実』へと自力で立ち上がりました。
2/3追記
あ、違う。目覚めたきっかけは梶ちゃんの「どうしたんですか」の指摘だった。
■ 更に、少しおののきながら「勝てるか…」と自問した直後の、あの強い決意が眼力にみなぎる表情。とても無様で、けれど弱さは微塵も感じさせないあの姿。
『意思が人を生かす』とはよく言いますが…斑目さんのあの貧弱な体(失礼)に備わっている、しかし最も根元的な『生命力』の強さとその発露の形に、改めて感服させられた一連の描写でした。流石の主人公力…パねぇスよ!
■ 「あの叫びには、きっと怒りが満ちていただろう」と私的には思うのですが、それが『どこへ向けられたものであるか?』ということは、まぁコレまた個人的に考察を続けてみたい所です。いや何か…単純に『捨隈』とか『自分』とかいう表層の対象ではなく、そのもっと先に、斑目さんの本質がありそうな気がするよなと思うのですが…。

■ まー『夢』にまつわる観念的な話(そーかー?)はさておき、現在の状況。
斑目さん曰く、『結果は想定内』だが『予想は外れた』ので『振り出しに戻った』とのコトですが、その『予想は外れた』というのは、220話で「アテが外れた」と言っていた件とイコールなのでしょうか?
斑目さんが1F(安全地帯)を離れた理由こそが、その『アテ(予想)』だと思うのですが…220話を読んだ時は漫然と、「『論理的思考と心理的駆け引きにより、捨隈から珠の正解数を引き出す』ため、捨隈をドティ勝負へと引き戻すべく後を追ったか?」とか思っていのですが、考えてみると別に放っておいても、『いずれ上階で雹吾が入力に失敗したのを知れば、捨隈は戻ってドティ勝負をせざるを得ない』のですよな。
さりとて『その待ち時間を惜しんで』というだけの理由だけで1Fを離れたとも思えませんし…。
■ 『想定の内と外』、その『想定』の『内』である『斑目さんの思惑』が奈辺にあったのかは、結局いまだ分からずじまいだよなと<コレ、単に自分の察しが悪いだけですかね?
■ そいや網膜パターンは片目しか取っていなかったのですな。うろ覚えで両目とも記録させているモノと思い込んでいました。
つーか眼球。指とか突っ込まれて力任せに抉られなくて良かったですね。
■ あと、あれだけのダメージを負わされてまだ「俺も本気じゃなかったし」とか言ってる斑目さんが、一番スゲぇと思いました(笑)<アレ、『頭脳勝負的に』とかじゃなくて、絶対に『ガチンコバトル』の意味で言ってるよなwww
…でもマジで屋形越えの時になって斑目さんが、リアル威力をもった『北斗神拳(的な技)』とか繰り出してきたらどうしよう…<「絶対にない」と言い切れない怖さ(笑)がこの作品にはあるよなぁと?
■ マルコの必死な健気さには胸を打たれましたが、同時に「うん、でもここで遁走したら間違いなくデスフラグだからね?」と淡々と思いました。
(ゲームの選択肢だったら『お笑い的スチャラカエンド』もありそうですが?)

■ そして場面は丈一vs嵐童のステージへ巻き戻り。
既に『丈一の敗北』という結果が知らされている状況ですが、『その時』何があったのか…っつか『頭上注意』にも程があるどころの話じゃねぇぇぇぇぇ!!!!!
いや重量的に考えると電源コードはいいとして、雹吾wwwww
あの重量をどこまでスっ飛ばしたんだよ『マルコパンチ』は!?(^^;;)
…待て、ひょっとしたら『落下してあの状況』ではなく、『落下→着地後に、何らかの思惑か理由によって雹吾があのふたりの戦いに飛び込んだ』のかもとか?<しかしある意味そっちの方が不自然だよな?
ナチュラル落下の結果がアレだとしたら、その落下状態を事前に視認していた嵐童はともかく、丈一はあんなん(雹吾)を避けようがないよなぁ…でも『敗北理由』がソレってのも、何かあんまりだよなというか、丸5階分の高さから落下してきた100kg近い『物体』が直撃したら、フツー死ぬぞ丈一!?(^^;;)
■ というワケで、斑目さんの安否の次は丈一の生死が気になる展開で、また猛烈に続きが気になる引きだという…斑目さんの場合は主人公補正があるのである程度安心できてましたが、丈一はどうだろうか?
『名誉の戦死』ならまだしも、コレで死んだら浮かばれまいて…。

■ そいや巻頭カラーでしたが、まんま19巻の表紙でしたねー。
描き下ろしでなく残念でしたが、しかし私的には何よりも本編の方が大事なので、まぁ先生に(そして安定した週刊ペースでのリリースに)無理のない進行がコレならば致し方ないよなと納得。
(あるいは19巻中扉のver違いのを外注ペイントとかでも面白かったような?)

■ あーあと、あの『夢』のシーンを読みながら、何故か脳裏でサディスティック・ミカ・バンドの『賑やかな孤独』がグルグル回っていたなぁという私的メモ。