2004/6/24

ポケットモンスターSPECIAL 18巻/
シナリオ:日下秀憲・まんが:山本サトシ小学館
(昨日の続き)「寝る前に1冊だけ読むか…せっかくだから新シリーズの頭から」と思って15巻から読み直し始めたらばそのまま止められなくなり、結局睡眠時間を大幅に削って18巻まで読み終えてしまう罠…おお!我慢の利かない子供だよオリャぁ!(T▽T)<何故逆ギレ?
それぞれで完結しながらも微妙に過去のエピソードを引きずり、ソレをいい具合に活用しながら大スケールで展開してきた第1〜3部。その後の第4部は15巻半ば以降開始で以前のエピソードをほとんど引っ張らない新シリーズなのですが、コレがまた面白いのですよ。
燃えるバトルでの絶妙な駆け引きとオモロ格好良さも相変わらずなのですが、新キャラの設定と動かし方が上手いのなんの!特にヒーローのルビー。特化した美学を振りかざすキザっぽい小僧なのに、そのくせ一旦(本人は『汗くさく醜い』と忌避する)バトルとなれば卓抜した才能を発揮し、高い能力とプライドを見せつける反面、自分より優れると認めた相手には潔く膝を折る。素で読めばどこにも共感できる要素はないキャラなのに、彼の活躍には目を奪われてしまいます。過去のどのヒーローとも違う魅力が巧みにえがきだされておりますよ。
モンスター系バトル、ないしは熱い少年マンガが好きな方には激しく推奨。ポケモンで遊んだ事がなくとも問題なく楽しめる作品であると思うので是非。
LOVELESS 4巻/高河ゆん/一賽社
例によって初回限定版を購入。この作品の初回限定品は、毎回著者氏の手による同人的小冊子が付録なので、ファンは限定版で購入すべきだよなぁと勝手に断定(いや、でも本当に…描き下ろしマンガも入ってますし、絶対にお得だと思うのですよな)
今巻は私的最大萌えな戦闘機&サクリファイスな女子2人のコンビが登場。著者氏の描く半ば脅迫観念的な愛情は、男同士よりも女同士の関係をえがいた話の方がグっとくる気がするのですよ…いや、私的な趣味は置いておくとしても(^^;;)
この2人の関係なんかは正にソレで。彼女らの繋がり方には、何だかとても居心地の悪い恐ろしい生暖かさと、掴まれたら振り解こうとは思えないような蠱惑を覚える反面、闇から光を見て目が眩むような輝きに満ちているよなぁとか…うわ、何かハンパにポエミ〜な物言いだなコリャ(^^;;)
あとは例によって唯子ちゃんがかわいかったなぁと。特に、自分の劣等感を刺激されてうろたえながらの「ユ… わ… 泣いちゃダメっ」というモノローグ。『ユイコ』と自分に呼びかけようとして、でも大好きな立夏に「自分の事をユイコって言うな(一人称を自分の名前で言うな)」と言われた事を(多分、無意識に)思い出して、「わたし」と思い直す姿…著者氏によるこういった細かい演出が、ユイコのかわいさを引き立たせるのですよなぁ。あと、ライバルでありながらも同志であるユイコに対し、しかしその人柄に触れた修(これも女の子)が気持ちを開いていく過程の描き方とかがまた上手く…いいなぁ高河ゆん
さちことねこさま 2巻/唐沢なをきエンターブレイン
頭上に『丸い何か』が浮かぶ業の深い人々による、何というか、え〜…行っちゃってる話?(^^;;)
貧乏で幸薄い(しかしどうも当人にも色々と問題がある気がしてならない)さちこの幸薄い日々。それにつけてもねこ様は可愛い。『所詮は畜生』的なあの野放図な振る舞いが何とも(笑)
次々とネジの飛んだレギュラーキャラが増えるものの、増える奴らがどんどんおかしくなって行くので、初期に出てきたおかしなレギュラーキャラがおかしく見えなくなって来るというか…あんなに妙な御嬢様(金の力で見当違い名方向に好き放題)や犬山(変態的マゾ)がごく普通に見えてきた辺りが、我ながらパンチドランカー的な症状に感じられてならなかったり。もうこうなったらば連載打ち切りになるまで好き放題に突っ走って頂きたいです。まぁ、ソレが毎度の唐沢作品だし
戦う!セバスチャン 3巻/池田乾/新書館
『デタラメ』ではあるものの、掲載誌がライトボーイズラブ系であるがゆえ(?)に、今ひとつ吹っ切れていないようにも見える…え〜…言うなれば『スチャラカ系』作品?少々マンネリ気味になってきたものの、お約束とキャラクターの魅力(というか特性)を活かしつつ、少しこなれてきたノリは結構好きだったり。
今巻は苦労人(…の一言で済ませるにはあまりにも不憫か…)なメイドさん、ツネッテ(またこの名前が…)がいい活躍をしていたなと。しかし彼女もかなり道を踏み外している自身の姿に気付かぬ程に壊れてきました。頑張れツネッテ!キ○ガイに囲まれた時は、自分も狂った方がきっと楽になれるぞ!<をいをい
双子座の女/西炯子小学館
既刊『STAY』でゲストキャラとして登場した刈川女子が主人公(…というか狂言回し?)の作品。聡明で包容力があり、少しエキセントリックだが『美しいと思える人間』である彼女の振る舞いにささやかな共感を覚えながら読み進むと、美形メガネだが体格の良い、『体は立派な男子だが、秘められた心は女子』な坂本兄が、特に気持ち悪くも違和感もなく『可愛い女子(?)』的に見えてしまうのが恐ろしいというか上手いというか…う〜む、西マジック!<つ〜か一文が長いよコレ(^^;;)
ある意味ボーイズラブ的な作品の中にありながら、一般的なその手のマンガの中ではお飾りかつおざなり的に存在する(させられる)女子とは一線を画す刈川女子の存在感は、その手の(同性愛的)作品を、だがソレだけに終始しないえがき方で描いてきた著者氏だからこそ描写できたものではないかと思ったり。
漫然と書いていたら非情に読みにくい文章になってしまい陳謝。
TAKE MOON武梨えり/スタジオDNA
月姫』のアンソロジー的作品集。『月姫』は電撃大王誌のマンガででしか読んでいないのですが、著者氏のファンなので購入&読了。
え〜…何か知らないキャラがいっぱいいるヨ?<ソリャそうだ(^^;;) それなりに面白く読めたモノの、基礎設定を知らぬが故の物足りなさは拭えなく…『空の境界』も面白かった事だし、やっぱプレイするかなぁ『月姫』。同僚の誰かが確実に持っていそうなので、借りてロハでプレイできそうですし<とかいう言い草も問題ありげですが(^^;;)