2004/7/8

新・土曜ワイド殺人事件/とり・みき×ゆうきまさみ角川書店
AICコミックLOVE→ドラゴンHG→ドラゴンエイジと転々と掲載誌が移ったあげく、オチまで届かずに連載を終えた時はどうなるかと思ったモノの、『書き下ろし完結編付き』(笑)でようやくの刊行。よ…良かった(T▽T)
前作『土曜ワイド殺人事件』を掲載していた少年キャプテンも含めると、4誌も廃刊に追い込んだ(<いや、別にこの作品のせいじゃないから(^^;;))渡り歩いてきたのかと…う〜む、時代を感じる…(寂)
巻末対談に「掲載誌を移る度に間が開いてしまい、気持ちがリセットされてクールダウンしてしまった」というような事が書いてありましたが、確かに前作に比べると勢いに欠けるなぁとは感じました。前作が中編と短編だったのに対し、今巻は丸々1冊の長編だった点も、状況と併せて裏目に出てしまった気もします。
それでも両氏の業(『ごう』じゃなくて『わざ』!(^^;;))が生み出す類を見ない(いや本当に…)世界観と、読み手の知的財産(というか偏った知識)と観察力が試されるギャグには、相変わらず最高に笑いをかき立てられるので、例え何度掲載誌が変わろうとも、作業が大変であろうとも、両著者氏には是非続編を描いて頂きたいです。描き下ろし単行本としてでもいいので是非!<…でもこの作品は、雑誌連載のように少しずつでも一定期間ごとに原稿を取らないと、きっと本として刊行できないだろうなぁとも思ったり(^^;;)
前作は徳間版を持っているので、あえて角川の新装版は買わずにいたのですが、今猛烈に読み返したい(そして自分が所有する前作がすぐには取り出せない)ので、潔く新装版を買い直そうと思いました。
余談ですが、巻末対談に於けるゆうき氏の「コメディではある程度の倫理観が必要」というコメントと、ソレに対するとり氏の「ギャグにしていけないものなんか何一つありません。ただ、ギャグにした結果、怒られるものはあるけど(笑)」という答えには、「おお、ナルホド」と膝を打ってしまいました。
あと、田淵A子ちゃんの写真集はマジで欲しいです。
でもって『レイバー藁人形』は、ぜひどなたかに実作して頂いて、ワンフェスに出展して頂きたいモノです(笑)