2004/7/30

GET DOWN/橋本みつる白泉社
昔からとても好きな作家さんなのですが…え〜…あ〜…何を書いても嘘になる気がする。ただ著者氏の作品が、本当に好きで、好きで好きで好きで、大好きなのです。それだけは本当。
どこを見ても何を読んでもキラキラしていて、静電気のような…痛みそのものは大きくなくとも、それは常に不意で、それ故に予測される痛みよりもより痛く感じる。そんな印象の作品を描かれる作家さんです。
今までたくさんのマンガを読みましたが、この著者氏のえがく物語から垣間見えるものよりも美しいと感じるものを、私は知りません。まぁ、コレは多分に個人的な趣味の部分が大きく影響しているので、他の方の評価とは異なるのだろうとは思いますが。
自分がソレを持たないからという理由だけでソレを欲しがる程子供ではないとしても、「ではそれが本当に欲しいのか?」と問われて躊躇するような己であるとしても、考えるよりも先に手を伸ばしてしまっているような何かがそこにはあるのです。見えなくても、確かに。
あ〜、ダメだ、予想通りにグダグダな文章だ!ただ「いいよね!」と言えば「いいよな!」と答えて(分かって)くれる、優しい誰か以外にも分かるように気持ちを伝えられるようになるのはいつの日になるのだ自分は?(^^;;)
ナツノクモ 2巻/篠房六郎小学館
実体は其処になくとも、心だけは此処に在る。だからそれが血を流さないとしても、だからこそこれは確かに痛むのだ。
…とか、思ったり。実体なき回線の上にだけ存在する架空の、だが実在する自己の幾ばくかを(事によっては大部分を)仮託する在り様で他人と繋がろうとしている人達の織りなす精一杯の、リアルライフに劣らぬ心の生き様。それを現実に経験している人々は、この作品をどう見ているのだろうかとちょっと気になったり。いや、自分は現実に身の回りにいる人だけを対象に(しかもその範囲を狭めて)交友関係を捌きながら人生をやりくりするだけでいっぱいいっぱいなので、多分、この作品の内包する醍醐味は味わえていないのではないかなと、ふと思ったモノで。
しかし二重の意味で架空を生きる登場人物達の姿がこれほどまでに鮮やかであるのは、著者氏の描写力の賜物だよなぁと感心。つ〜か姐さんと手下のトリオの活躍が格好良すぎて、もう誰が主人公なのやら(^^;;) でも姐さんのような人とだったら、リアルでも交友を持ってみたいと思いますよ。マジで。それ程までの魅力。
パン★テラ 2巻/ゴツボ×リュウジ小学館
同著者氏による少年エース連載の『ササナキ』がかなりグダグダな展開になっているので、こちらはどうなのかと思いきや(<エースは読んでいるがIKKIは読んでいない)…面白ぇし!その場のノリと勢いだけ(いや、まぁ著者氏はアレコレ考えて計算して描いておられるのかもしれませんが…してる?)の、出たトコ任せで投げっぱなしな展開が切れるし冴える!そう、このノリが好きなのですよ!(…なのにササナキのあの具合は一体何が…担当編集の問題なのか、著者氏の作品に対するモチベーションの問題なのか…)
何がどうロックなのか…というか、『ロック伝説を作る』とかいう(しかしこの主張自体が明確でありつつも曖昧だよなぁ)主人公の行動原理がどうでも良くなっているという話で、相変わらずルックスは可愛いが半径50㎞内に近づきたくない、新キャラを含むおなご達の活躍がまぶしい今巻です。とりあえず自分もキムキンはヒゲがカッチョいいと思っているので、王子からヒゲに戻って安堵しました。…まぁ、メガネ王子は惜しかったですが<をいをい
なんちゃって宗教からヒゲから謎の愛玩動物から宇宙まで、もうどんどん突き抜けて頂きたいです。GO!