2004/10/6

犯罪交渉人 峰岸英太郎 3巻/紀伊孝講談社
犯罪交渉人(ネゴシエーター)。それは誘拐や立てこもり等の人質事件が起きた際に、己の知性や頭脳や経験を、時には度胸を、そしてそれらを礎とした人間性を武器として犯人との交渉を行い、人質を無事に救出するプロフェッショナルの事である。これはその犯罪交渉人である峰岸英太郎の物語。
2巻の刊行から2年…待ちに待った新刊のリリースですよ〜!(T▽T)
新米ながらもハイジャック、女子高生飛び降り、銀行強盗と、様々な事件の人質や罪無き人のみならず、犯罪に手を染めた犯人の命をも守り事件を解決へと導いてきた英太郎。彼の次なる交渉相手はカルト教団!…となるに至る幕間的エピソードを収録した今巻。収録するのは英太郎が犯罪交渉人を志した理由と、そのスタートラインが描かれた逸話。そしてヒロイン(?)であるエキセントリックガールな臨床心理士の酒堂女史が幼き日に遭遇した、その道を志すきっかけとなり、更にこの先の展開へと繋がっていくであろう過去話。どちらも印象深く、今後の展開への期待を盛り上げてくれる挿話でした。いい!
次に英太郎の交渉相手となるのであろうカルト教団『メシアの号令』。2巻case3冒頭から密かに引っ張っているこのネタは、今後暫く展開されていきそうな、大きな流れにもなろうかと。特化した価値観を持つ人や組織に対して英太郎がどのような交渉術を見せてくれるのか。彼の価値観と方法論がそれに対してどのように威力を発揮できるのか。以降の展開には過去にも増して大変期待しております。
巻末には4巻は2005年春発売とあったのですが…大丈夫、例えまた延びても(2巻巻末に記載された3巻の刊行は2003年春の予定だった…)続巻をずっと待っておりますよ〜(T▽T)