2004/11/27

上京ものがたり/西原理恵子小学館
自分にないモノが東京にあると信じて上京した、少し寂しがりで一生懸命な女の子の奮闘と経験と成長を、センシティブにえがいた絵本的マンガ…ちうか、どの辺までリアルな著者氏の実体験なのだろうかと?
自分も高卒で出稼ぎ的に新潟→埼玉→東京と流れ住み、色々と職歴を更新した結果、現在は23区内に在住しておるのですが…元より地方在住者が理想像として見る『東京』に夢を見る余地もなく、単に「働かねばメシも食えぬしタバコも酒も本も買えない」という理由から「通勤に便利だから」といった即物的な理由で、成り行き的に流れ流れて『東京居住者』となってしまった者の目からすると、「…や、住む場所が変われば自分が変わるってモンでもないしな。ソリャ安易に『自分探しの旅』に出た所で『本当の自分』なんつう『架空の生物』に遭遇ないし変体できるモノでもないのと同様に」とかいう淡泊な感想で。まぁそれなりに経験値は積めるでしょうが、結局そんなんは場所が問題ではなく、本人の読解力や認識力に因る資質の問題だしねぇ?
ぶっちゃけ(所詮田舎出身の)私的な『都内在住』の利点は、『ひたすらに散財に便利である』事以外に特になかったりします。しかし現在はネットショッピングも便利になりましたし、だったら水も空気も美味くて物価も安い地方で暮らしていられる方が心地良いのではなかろうかと?
多分、夢も希望も目的もなく、「ただ面白おかしく生きていたい」とアバウトに生きている自分が、それでも首都圏で(ある種の水商売ですが)定職に就けて心地よく生きていられる理由は、『昔から孤独慣れしていた』事と、『ひたすらに対人運が良かった』事に尽きるのではないのだろうかと思いました。
『禍福あざなえる縄のごとし』。あるいは『米の飯より思し召し』。人に対してであれ、ソレ以外の者に対してであれ、感謝の気持ちは忘れずにいたいと思います<どんな展開とオチだコレは?そして妙な自分語りに終始した点を陳謝(^^;;)