2005/3/6

美女が野獣 5巻/マツモトトモ白泉社
完結。「周辺キャラの外伝なんかもやって頂けると面白かったのになぁ」とは思うのですが、このあまりにもあっさりとした終わり具合も、それはそれでこの作品らしいなぁと納得もしたり。
波瀾万丈(?)に盛り上げようとすればいくらでも強弱を付けられるイベントを、ストイックさや達観ではなく、エキセントリックさと日常性で最後まで淡々とスルーした展開が好きでした。ハラハラドキドキ一喜一憂な恋愛モノも面白いのですが、こんな『子供のままでも、分かり合えなくても、側にいる暖かさがあったら幸せになっちゃえたりするんだよ?』とかいう鷹揚さも心地よかったなぁと。
おまけマンガの不老不死(笑)っぷりも加え、エイミちゃんには最後まで萌えさせて頂きました。それにつけても不憫なシモーヌ…(^^;;)
彼氏彼女の事情 20巻/津田雅美白泉社
9巻末から伏線を張り、13巻から始まった『有馬の過去精算編』がようやく終結…な、長かったなぁ…いや、この長さでもって丹念にエピソードを積み上げてきたからこそ、有馬の『救済』にも説得力が出たのだろうなぁとは思いますが。
というワケで、彼女と彼氏の事情も片付き、物語はついに最終章へ。長く続いた物語なだけに、その終わり(当事者だけではなくその周辺キャラクター達のエピソード)もきちんとフォローして頂ける余裕のある進行の展開が、ファンとしては嬉しい限りで。鮮やかな部分でスッパリと終わるのも格好良いとは思うのですが、周辺にも気を配った終わりというのは、実は長編作品にはあまりない(完結後の外伝という形ではままありますが)ので、その辺の部分に期待しながら次巻(最終巻)を楽しみにしております。
てんしの末裔 2巻/藤島じゅん芳文社
ファンタジーな設定の割には汎日常の笑いで綴られているマンガで、そのギャップと融合具合には相変わらずほんわりと笑わせられますよ。と、思いきや、『思い出した頃に』といった頻度で根底に張られているっぽい設定が出てくるのも気になる所で。この辺の設定が消化されるまで、連載が続くと良いなぁ<まぁ消化されなくても、何ら問題なく楽しめるのですが。逆にそんな「いつ終わっても」というシビアな状況も見据えていると思われる展開の仕方に著者氏の上手さを感じます。
今巻は断然にお母さん萌えで。引退した(しかも寿引退で現在は主婦で母な)元英雄ってのは、定番ながらもやっぱりいいよなぁと。