2005/4/25

拝み屋横町顛末記 4巻/宮本福助一迅社
霊ですら隣人(といったよそよそしさどころではなく、『ご近所さん』な親密さ)であり『日常』である、そんな横町と登場人物達が感じる『恐怖』とは何なのか…という、この作品世界に行き渡る独特な雰囲気を顕著にえがいた16話が秀逸でした。何にせよ、可視不可視が問題なのではなく、今ここに存在する実体を脅かされる現実的な脅威こそが、一番恐ろしいという話で<逆にあれだけ『視えるあげくに物理現象までもたらす霊』が側にいるというのに、ソレは何ら脅威ではないというのがあの人達の凄い所だよなぁ(笑)
…とか書いた直後に何ですが、そんな恐れ知らずな彼らをも(そして読者も)震え上がらせる、最大最強の恐怖の大王『エンジェル』が降臨! …いやアレの恐怖は、生身であるとかないとかいう点にはないからなぁ(T▽T)
そんなエンジェルやサンタに押され気味でイマイチ精彩を欠く三爺(いや、ヤラレっぷりは相変わらずピカイチ(笑))ですが、高田爺の甘酸っぱい恋の思い出と奮闘にはじーんとさせられましたよ。文通だ!文通だよ高田爺!