2005/4/28

ビジュアル探偵明智クン!! 1巻/阿部川キネコ芳文社
本格派ミステリー4コマ…あ〜、うん。ある意味で本格派。理性がねじ切れた方面への(笑)
ナルシストが極まって変質者と紙一重な探偵明智と、ごくまっとうな良識を持つ作品内唯一の常識人みっちょんによる、ミステリーなのか探偵小説なのか土曜や火曜のワイド系なのか…まぁそんなモチーフに対するギャグの数々。そこに偏った古めのアニメネタも加わる辺りが著者氏ならではかなぁとか。
ソリャそうと、みっちょんの容赦なく激しいツっ込みを見ながら激しい胸のときめきを覚える自分に気付き、「…まさかM系だったのか自分!?」と猛烈に驚いたものの、次の瞬間に「…いやソレ以前に、単に良識と実力を備えたツっ込み系お姉様に弱いだけか」と思い直して安堵したり。
…しかし横溝ドイルや京極院清明なんかのネタは、色々と大丈夫なのかと心配になったり(^^;;)
瀬戸の花嫁 7巻/木村太彦スクウェア・エニックス
ここ数巻は萌えやラブの方に偏りがちだったネタが多く、「コレはコレでいいが…何だか物足りない…」と思っていたのですが、そんな所に今巻の30&31話ですよ…そう、コレですよ! この無駄な勢いに満ちた、テッペンからつま先まで至る、心の底からバカなネタが読みたかったのですよ! 当事者らはごく真面目で深刻なだけに、一寸刻みに悪化してゆく状況…あ〜、たまらん!(爆笑)
それにしても、一見地味なメガネっ娘(だがメガネを外すと美少女な)委員長…アンタは神か!? 最高最強のコメディエンヌがここに爆誕! スゲェぜ『ラスト・アマゾネス』! …でも腹筋が引き連れる程笑いながら、あまりに不憫なその境遇には流石にちょっと涙が出てきました…次回予告のオチで更に泣けました(T▽T)<でも「一生メガネで生きてやる。」の血を吐く決意には「グッジョブ!」と親指を立てたり。やっぱり委員長はメガネでないとね!<病気
ポケットモンスターSPECIAL 20巻/シナリオ:日下秀憲・漫画:山本サトシ小学館
各巻ごとに主人公達が印象深く光るような見せ場を展開しつつ、ソレと同時に主人公達を含めた総体的な群衆劇をも見せてくれるこの作品。今巻は群衆部分の、更にその各々に焦点を移して、彼らの意志やバトルを多面的に見せてくれた巻だったなぁと。
ストーリーは殆ど展開していないものの、単なるモブではなく「この瞬間は、俺(私)が主人公」と言わんばかりの周辺のキャラによる燃える活躍の描写や、クライマックスへ向けた伏線の仕込みなどは、読み手の共感を盛り上げながら作品世界に深みを持たせてくれたのではなかろうかと…巧みだ。
しかしやはり、おあずけ的に先回しされた本筋であるルビーとサファイアの活躍に対しては、否応なく期待が高まります。思わせぶりに煽ってくる予告も相まって、大詰めを迎えた続巻の展開には、とても期待しておりますよ。