2005/6/1

GUNSLINGER GIRL 5 (電撃コミックス)GUNSLINGER GIRL 5巻/相田裕メディアワークス
3巻でトリエラを完膚無きまでに圧倒したテロリスト、五共和国派の殺し屋ピノッキオ。彼はただ一人の大切な人を守るために。彼女は生きる支えである矜持を守るために。彼と彼女が、共に残酷な世界の中で、それでも彼であり彼女であるが為に…そう在り続けるためには避けようのなかった、ふたりの最後の戦いが始まる。
自身の信念が求めるままに命を燃やし、最善と信じた手段で全てを尽くさんとする彼らの   平凡な日常からは遙か遠くありながらも、その心は思いの外に我らの近くにある人々の、『そこ』に至る経緯と結果。
あまりにもシビアなデッド・オア・アライブの摂理に支配された物語なので、相変わらず、感情を移入してしまうとどうにもやりきれないエピソードの数々なのですが、だからこそ、より深く注視もしてしまいます。
トリエラの「ヒルシャーさんのくれた大切な銃で!!」という台詞とか、「ありがとう」でも「死ぬな」でもなく「…すまなかった」としか言いようのなかったクリスティアーノの不器用な愛情だとか、そんな養父の「許してくれ」という言葉を受けて薄く微笑んだピノッキオの表情だとか、最後にトリエラを抱き寄せたヒルシャーの沈黙とかがな〜〜〜! も〜〜〜!<すみません、この気持ちを伝える気の利いた言葉が何も出てきません。