2005/9/19

カミヨミ (3) (Gファンタジーコミックススーパー)カミヨミ 3巻/柴田亜美スクウェア・エニックス
最愛の婚約者・菊理を失った哀しみを抱き、零式隊に入隊した天馬。新兵の彼に与えられた任務は、陸海軍兵士達の謎の失踪事件の調査だった。
前章に続き、以降も帝都の零式隊の動向を織り交ぜつつの、天馬と愉快な仲間達の諸国漫遊怪異探索パターンで展開するのかなと。
前エピソードでもチラリと触れられた瑠璃男の刀の『笹竜胆紋』ネタが、今回の主流展開にからんでいる模様。清和or村上源氏ネタ?
それにしても帝月はなぁ…アレで女子だったら(菊理との関係性も含めて)最強の萌えキャラだったのになぁと、読む度に思ってしまうのですが。
個人的に著者氏の作品は、ソレっぽく見えても根底の部分でフォモorやおい的なうま味は薄く、あるいは文芸的衆道美学には欠けているのではないかと感じるので、人物造形による物語的な広がりと掘り下げのためには、帝月は女性であったほうが美味しいと思うのですが…惜しい<まぁ個人的な趣味も多分に含まれた意見ですが(笑)



皇国の守護者 2 (ヤングジャンプコミックス)皇国の守護者 2巻/原作:佐藤大輔・漫画:伊藤悠集英社
主人公側の圧倒的不利から始まる物語は数あれど、初っぱなから敗走と転戦をえがいてここまで熱い物語もそうはないよなぁと。
というワケで、今巻もまた逆境ナインも驚愕するような追い込まれ方をしている新城率いる剣虎兵第十一大隊。
生にしがみつく『人』と、自己を死線に晒してもあまたの同胞を守らんとする『英傑』とを行き来する新城の心。
盤上の駒を捌く神の目線で、弱き存在の犠牲で不利な戦況を贖う自己の存在を卑劣卑小としながらも、信じる最善を尽くすべく奮闘する新城の行動には、読んでいて何やら熱いものがこみ上げてきますよ。上手いなぁ。
原作も、もう少し刊行が順調だったら読みたいのだけれどもなぁ(^^;;)
ソリャソレとして、今巻も激萌えな『猫』。つ〜か千早。
主人に元気がなかったら、でっかい図体で寄ってきて、敵を引きちぎる牙の生えた口をあけて主人をなめたりするよ〜。追撃でも敗走でもいっつも側にいて、甘えたり守ったりするよ〜。おっきくて強くて凛々しいのに甘えんぼさんっぽいよ〜。
そして、一番辛い時にそんな『猫』が慰めに来るのをあえて追い払ったり、人道的に卑劣な(だが戦略的には有効な)作戦に手を染め、それに煩悶しながら自分の決意と不安を密かに『猫』に吐露する新城が燃えますよ〜。
この『猫』に、この主人。この主人だからこその、この『猫』。熱い。
でも、本当にいきなり喋ったらどうしよう。まぁソレはソレで萌えそうな(笑)