2005/10/27

週刊 石川雅之 (イブニングKC)週刊 石川雅之石川雅之講談社
先日読んだ『もやしもん』が面白かったので購読。短編集の傑作ですよコレ!凄い着想力とネーム力とコメディセンスだ!
一番笑ったのが『彼女の告白』で、一番好きなのが『フランスの国鳥』。でもってヘッドバンキングの勢いで首を縦に振り続けてしまったのが『趣味の時間』…つ〜かオチが凄いよあまりにも(爆死)
でも全部の話が好きです。自分の書棚の殿堂入り決定。
そのうち時間ができたらこの『心の書棚殿堂入り作品リスト』も作ってみたいのですが、時間がかかりそうな上に数が膨大で、記憶からぱっと掘り出せなさそうなのが難だよなぁと…(^^;;)



魔法使いの娘 (3) (ウィングス・コミックス)魔法使いの娘 3巻/那州雪絵新書館
義理のパパは日本一の陰陽師。そして日本一のダメオヤジ。能力ばかりが高くて『しつけがなっていない』パパの持ち込むお仕事関係のトラブルに巻き込まれ、今日も初音(娘)の怒声が響く…「発想も手段も全部間違ってる!!」
芯の強い苦労人を描かせたら天下一品な作者のえがく、逞しき『(まだかろうじて?)一般人』なヒロインの初音ちゃんには惚れますよ。あ〜、自分も面倒見られて〜<という発想がもうダメ
でもって、そんな彼女の常識人っぷりを基準にする事で、パパの桁外れな能力よって行使される力の強さや、的はずれで大迷惑な「よかれと思って」的行動の面白さが引き立つワケですよ。上手い構造だよなぁ。
ヲタ青年の災難話である12話の、『俺の部屋に三次元の女が!!!』には吹き出しましたが、同じヲタとしては『死後の遺産(笑)処理』について思いを馳せると笑えなくもあり、なかなか感慨深くもあり。
12話はオチも良かったですね。『狐につままれたような』とは、まさにあのような時に使われる表現ではなかろうかと。
傍らに横たわる非日常を眺める境界に立ちながら、それでも日常の側に身を置けるか否かを分けるのは、個人の理性とソレを維持する負けん気…倫理感とそれを支える経験と意志の強さなのかなぁと、初音ちゃんを見ていて改めて思ったり。
あと、おまけマンガが笑えました。著者氏の描くシニカルで淡々とした笑いが大好きです。

かの人や月 3 (マーガレットコミックス)かの人や月 3巻/いくえみ綾集英社
爺婆父母長男長女次女+犬猫な大家族、羽上家。その家人の生活や、息子&娘ズのちょっと切なくほんわり暖かい恋愛模様をえがいたオムニバス作品、完結。
著者氏の作品の中でもこの作品は特に好きなシリーズだったので、羽上家の人々とお別れするのはとても寂しいです。
しかし素敵な幕引きだったなぁ…ちょっと困った、でもとても愛らしき存在のおじいとおばあには、いつまでも長生きをして欲しいものです<まぁ架空の存在なので死にはしないのですが…そんな気持ちで。
著者氏のえがく三角関係は、皆が本当にいい子達なので、どこが上手く行っても行かなくても切なくなりますよ。だが、ソレがまたいい所でもあり。
あと、チョビッコさんのご冥福を心からお祈り致します。我々読者にも、今までたくさんの楽しい思い出をくれて、本当にありがとう。

ぱにぽにリミックス (Gファンタジーコミックス)ぱにぽにリミックス/氷川へきるスクウェア・エニックス
既刊からより抜いたエピソードのセレクション。う〜む、正しいメディアミックス戦略商品だ。
とはいえ、既刊本を購読している自分としては、「再収録本だから買わなくてもいいな」と思ったのでスルーしていたのですが、後日、別の本を買いに行きつけの本屋に行ったらば、顔なじみの店員さん(自分の購読傾向を把握されている)から「入荷数が少なかったんで一応キープしておきましたけど?」とコレを差し出されてしまい、5秒程考えてから「…まぁ描き下ろし部分もあるっぽいし」と購入してしまいました。
…ですが結局、カバーとカバー下マンガ以外に著者氏の描き下ろしがどこにあったのか無かったのかがイマイチ良くわかりませんでした。バカです。
でも古賀亮一氏がゲストで寄稿されていたので、コレだけでも買った意味があったなと。
しかし元の話が1P刻みで8P使って1つのネタを消化しているので、その途中の1Pだけより抜かれると経緯もその先の展開も謎なので、イマイチ面白味に欠けるのではなかろうかと…ああ、でもソレが気になった人にコミックスを買わせるための仕掛けなのかなぁ。
などと書きながら、久しぶりに既刊を読み返したくなってきました(^^;;)