2006/1/13

のだめカンタービレ(14) (KC KISS)のだめカンタービレ 14巻/二ノ宮知子講談社
のだめが空気を読んだ行動を取ったことに驚き、その後でボックスからゲネプロを眺めている彼女の表情が『大人の女』の風情に満ちていたことに更に驚いたり。さりげなくも着実に進化している姿に、一方的な保護者のような感動を覚えたり。
父は世界的ピアニストで母は富豪、そして彼女は変態。しかしそれを「自分で選んだのって 変態……だけですから」と言う千秋も、かなりいい具合にのだめ色に染まってきておりますな。微妙なやきもちをやいたり(?)とかがもう微笑ましいのなんの。何せ『孔雀時』ですからねぇ(笑)
まだまだズンドコと問題積載な千秋のマルレ・オケに、どう考えても一波乱どころか騒動が起こりまくりそうなのだめの教会でのリサイタル(&謎の主催者とその城)。オクレール先生の『教育方針』なども含め、今後の展開が気になりますよ。



銀のトゲ 5 (花とゆめCOMICS)銀のトゲ 5巻/喜多尚江白泉社
人の血を吸って生きる『鬼』である茨木童子に、ついに朝廷から討伐の命が下る。『鬼』を傷付けることができる唯一の銘刀を携える綱は、敵同士となってしまった親友である茨木を救うことができるのか?
平安伝奇ファンタジーロマン、完結。清冽で柔らかい、寂しいけれど温かい物語でした。
終盤に至っても特に激しい盛り上がりもなく、余韻は残しながらも割合とアッサリとした、まぁ良くも悪くも著者氏のいつもの幕引きといった雰囲気で。
椰姫は最後まで凛々しく愛らしかった…著者氏の描く清潔感溢れる強い女の子が大好きです。
描ける表情のバリエーションが増えたら、著者氏の作品はもっと面白くなりそうなのだがなぁといつも思うのですが、そうでないからこその喜多作品であるような気もしたり…う〜ん、難しい。

ラディカル・ホスピタル 10 (まんがタイムコミックス)ラディカル・ホスピタル 10巻/ひらのあゆ芳文社
「始めて手を出す時に 10巻て引くよね」と裏表紙の4コマでもネタになっていましたが、続く榊先生の台詞通りにどこから読んでも面白い作品なので、出産時以外で一度でも病院のお世話になった事がある方にはぜひ一度読んで頂きたい良作です。
もちろん、そんな経験のない健康な(羨ましい)方もぜひ。
前にも書いている気がしますが本当に、こんな医師や看護士さんやスタッフがいる病院が現実にあったら、そこ入院したかったなぁと何度も思います<いや、自分が入院した所も看護士さんが親切かつ美人で素敵な病院でしたが<でももう二度と入院はしたくありませんが(^^;;)
「悪意で伏せてるものが暴かれると、善意で伏せてるものまで晒されてしまうよね」という滝沢先生の台詞が心に残りました。『真実』なんてのは大概容赦がなく、大切ではあるにせよ人にとっては優しくなかったりするものだからなぁ。
滝沢先生というと、今巻はお嬢様方のネタがほとんどなかったのが寂しかったですよ。
みずはちゃんは榊先生のお嫁さんになるといい!<三十何歳差だよ<だがソレを夢という!