06/4/6

鉄腕バーディー 12 (ヤングサンデーコミックス)■鉄腕バーディー 12巻/ゆうきまさみ/小学館
オンディーヌとの死闘を経てはづみを救出したバーディーとつとむだったが、バーディーの意識は失われ、残されたのはバーディーの体のままのつとむだけ。
融合しているバーディーの記憶を共有し始めたつとむに、二人の意識の混濁を回避するためメギウス警部が語り始めたバーディーの過去とは?
というワケで、ついにバーディーの過去編が公開。
今まで詳細には語られてこなかった銀河連邦社会の情勢や、クリステラ・レビの造反とその結果である現在に至る状況といった、物語の骨子たる背景の物語にも触れられるエピソードで、かなり興味深いです。
つーかもー、子バーディーが健気かわいくてたまらんですよ!
偏見と悪意に満ちた環境の中でも、自分を大切にしてくれる数少ない人達の大きな愛情の中で精一杯で頑張るバーディー。
しかし次巻予告からは既に悲劇の香りがプンプンと漂っており…頑張れ〜!頑張れ子バーディー!
まぁ既にその過去を乗り越えて大きくなったバーディーの活躍を見ているワケなので、その意味では安心なのですが。
『この過去を経た上で在る、現在の彼女』と思うと、今までの経緯の中にも新たなものが見られそうなので、過去編が終わったら改めて1巻から読み返してみようと思います。



デーモン聖典 第8巻 (花とゆめCOMICS)■デーモン聖典 8巻/樹なつみ/白泉社
デーモンとの接触を契機に開かれる、闇に閉ざされていた忍の過去。リンデルツ家に咲いた狂える徒花の記憶は何を知らせ、彼らをどこへと導いてゆくのか。
そしてデーモンの存在を利用し、世界に新たな秩序を刻もうとするヘルムートの正体とは?
…って、こちらもまた過去編ですな(笑)
ストーリーもいよいよ核心へとさしかかって…きたのですが、過去の樹作品を思うとまだまだ序の口っぽい展開だなと。大河ドラマはリアルタイムで追っていると、時に展開の速度がもどかしいですな(^^;;)

犯罪交渉人峰岸英太郎 5 (ヤングマガジンコミックス)■犯罪交渉人峰岸英太郎 5巻/記伊孝/講談社
強い言葉だけでも、強い心だけでも、強い意志だけでも、届かない。その全てをもってしても、繋ぐにはあまりに遠い彼岸にある『他者』という存在。
彼の、彼らの祈りにも似た自問は、確かな重みでもってそっくりとこの身に返される。
『自分は…1人の人間を説得できる言葉をどれだけ持っているだろうか…』と。
被害者だけではなく加害者の命までもを守ろうと、言葉だけを武器に戦う童顔の交渉人の奮闘の記録は、ここにひとつの終幕を迎えた。
だが彼らの戦いが終わらぬように、我らの戦いも続いてゆくのだ。
望む場所で望んだ時に、望む相手に必ず届く、『たったひとつの言葉』を探して。
英太郎の活躍はまだまだ読んでいたかったのですが、残念ながらここでひとまず終了。最後まで、あくまで『プロの交渉人』として在ろうとする英太郎の姿勢には心震わされました。
著者氏の新作企画、そしていつの日か形を変えて現れる(かもしれない)交渉人の活躍を心待ちにして、なるべく長生きしたいと思います。
…で結局、英太郎は何歳だったのでしょうかね?