06/6/8

舞ー乙HiME 4 (少年チャンピオン・コミックス)■舞乙-HiME 4巻/作画:佐藤健悦・シナリオ:樋口達人+吉野弘幸/秋田書店
死んだマシロ王女の替え玉としてガルデローベで過ごしてきたマシロ(男)は、ついに『女王』としての即位を求められて王宮へと呼び戻される。
諸国の王たちを迎えた戴冠式で、即位を良しとせぬ何者かから差し向けられた刺客の襲撃を受けて窮地を迎えたマシロだったが、それも遠大なる罠の一端でしかなかった。
血に染まる王宮でついに姿を現した真の敵…それは一体何者なのか!?
概ね予想通りの展開ではあるモノの、王道の基本が押さえられた話運びには燃えますなぁ。マンガ版も逆輸入的にアニメ化されたら面白いのになぁ<アニメ版よりもラブコメ面を強化した萌えシナリオで盛り上がれそうだと思うのですが。
ちうかもー、「やっぱりニナちゃんが真のヒロインなのかっ!」と思う描写でたまらぬ萌え。いじらしいにも程がある!
黒マシロ様の酷薄そうなご様子もステキですが、ゴスロリ服を着ても凛々しいミドリもまたコレが!
とりあえず、こうなったらもうマシロ様にはエルスちゃんとも契約して貰いたいモノです。いや、でも『契約がなくても慕ってくれる乙女』というポジションというのもおいしいよなぁ。



幻燈倶楽部 1 (ジャンプコミックス)■幻燈倶楽部 1巻/黒輪ヒビコ/集英社
技術革新に沸く『大照』二十八年…新しきものが尊ばれる反面で、古きものが打ち捨てられゆく変革の時代。
金汚い叔父の奸計によって亡父から受け継いだ古物店を奪われんとしているハレノは、叔父のたくらみを阻止しようと豪華客船上で開催される博覧会へと乗り込む。
しかしそこで彼女が目撃したのは、人々に捨てられて恨みを抱いた器物の化身である『器人』が招待客を襲う、想像すら超えた恐ろしい光景だった。
動揺するハレノもまた器人に襲われ絶体絶命の危機に陥るが、そんな彼女の窮地を救ったのは、学生服を身に纏う謎の青年だった。
古き良き混沌の大正時代をモチーフとした伝奇アクションマンガ。
伝奇モノっぽい割にはけれんみに欠けるストーリーを、センス良く描き込まれた絵がバランス良く補っている作品かなと。
作品自体はとても丹念に作られていると思うのですが、話にも絵にも、もう少し『遊び』の要素があったら更に魅力的な作品になりそうな気がします。
その辺りも含めて今後に大きく期待しております。