06/7/29

■週内に買ったマンガがまだ読み終わらNeeee!
今週は刊行点数が多過ぎ。ちうか買い過ぎなのか?本棚から溢れた本が浸食する床スペースがもう限界!いやもうマジで限界!
加えて知人から回ってきた『パタリロ西遊記』全巻+αでいっぱいいっぱいです…面白いんだけどもネ(T▽T)



トライガン・マキシマム 12 (ヤングキングコミックス)■トライガンマキシマム 12巻/内藤泰弘/少年画報社
しばらくコミックスを読み返していなかったのと雑誌連載が休載中であるため、「…何でこんなことになってるんだっけ?」と素で考え込んでしまいました(^^;;)
ナイブズとヴァッシュの対立に象徴される『人間批判』と『人間讃歌』のコンボネタは、(左のように端的に表現するとアレですが)作中エピソードとして読むとやはり胸にこみ上げてくるものがあるというか…ミリメリコンビに代表されるような、悩んで迷う一般人の精一杯の頑張りとかいうのに弱いですよ。
派手カッコいいバトルだけではなく、単純(言い換えれば純粋)な善悪・清濁・強弱・賢愚などの二極どちらかではなく、それらを併せ持つ混沌とした『人間』への愛という、ヴァッシュの『原動力』を空疎に見せないような、『彼と人』そして『人と人』との繋がりの話が好きです。
ヴァッシュが街の光を見下ろす戦闘前と窮地のシーンの対比には、その辺りが凝縮されていて印象的でした。
…でも正直、もういいかげんにナイブズとの決着をつけて欲しくもありますが。
レガートの存在を普通に忘却しておりましたよ。というか、まだ片付いてなかったっけ彼?(^^;;)
あと、バイオレンス世界の美形は、幼少時に巨漢デブ権力者の男色の餌食になるトラウマ体験付きなのが仕様だろうかなぁとか。美人は大変だよなぁ<何そのオチは

エクセル・サーガ 16 (ヤングキングコミックス)■エクセル・サーガ 16巻/六道神士/少年画報社
失踪状態のあげくまさかの記憶喪失で、宇美に拾われて四王寺研究所に保護(?)されたエクセル。一方、蒲腐博士と愉快な仲間達にも急転直下(というかもはや墜落)の運命が!?
記憶喪失エクセルが、ごく普通に萌えキャラになっているのが妙に笑えるのは何故だろう。そんな読者の驚きを表現すべく、メンチはエクセルと一緒に行動した方が面白かったよなぁという思いつき<…というか、メンチの出番がなくて寂しいのです
そして宇美の同人先輩がモロに『ア○メがお仕事』のキャラなのは、雑誌に載ってコミックスまでそのまま出ているから編集部公認だとして、石田氏の方も合意済みなのでしょうかね?

瀬戸の花嫁 10 (10)■瀬戸の花嫁 10巻/木村太彦/スクウェアエニックス
キャラ増員によるテコ入れ(?)に次ぎ、活動の主舞台が学校を離れてメイド喫茶に大移動。というワケで、キャラクター(ほぼ)総出演による『マーメイド喫茶物語』の始まり始まり<燦の母を最近見ていないよな?→『ほぼ』
最初は「…って、今更メイド喫茶かよ!?」と思ったのですが、コレがなかなか面白いですよ。
前巻登場のさーたんがいい具合の万能キャラっぷりでエピソード展開のネタを仕込んだり、イマイチ地味だった明乃や出番レス気味だった委員長・巻・悟などにも出番が増えて、キャラの新たな魅力を発揮できたり。従来の『学校』だけではマンネリ気味だった展開が、新舞台に移ることで勢いを取り戻したかなと。
え〜…まぁ正ヒロインである燦の存在感が薄くなっている事態は改善されておりませんが(笑)<あ、でも瀬戸島燦八の存在感は凄かったヨ!
茶店では働いていないモノの、正義の味方設定を新たに付与された『ラストアマゾネス』の活躍と、そんな委員長と仲良しさんになった(妖精さん&ファンネル設定付与の)巻のコンビがいいカンジですよ。
ところで喜々として巻のコスプレ写真を撮りまくる委員長の図に、ローゼンの金糸雀とみっちゃんを思い出したのは自分だけですかね?
茶店といえば、44話冒頭(外出前)では「不知火君」と言っていた店長が、戻ってきたとたんに「明乃君」と呼び方が変わっていたのは何だったのかと…愛でも芽生えたのだろうか?(笑)
そして名前が謎な店長は、クロ高の『北斗の子分』のように、このまま『店長』と呼ばれ続ける運命なのでしょうかね。

GUNSLINGER GIRL 7■ガンスリンガー・ガール 12巻/相田裕/角川書店
公社の義体として第二の生を歩み始めたペトルーシュカ。安寧からはほど遠い場所で、先輩であるクラエスとの交流や検事の護衛任務で彼女が見せる、屈託のなさや純粋さ、そして感じ始めた仕事に対する意義と誇り。
そもそも『自己の境遇に疑問を抱くことを許されていない』という哀しい前提ではありますが、それでも彼女の前向きな真っ直ぐさには応援を、そして「それが条件付けだけではなく、彼女の意思として曲がらずに延びていけばいいなぁ」という願いを送らずにはおられません。頼むぜサンドロ!

月館の殺人 (下)??■月館の殺人 下/漫画:佐々木倫子・原作:綾辻行人/小学館
天涯孤独となってから初めて存在を知った祖父に呼ばれ、生まれて初めて乗った夜行列車『幻夜』。
『鉄オタ』と呼ばれるマニア達に囲まれた奇妙な道行きの中で起こった殺人事件に巻き込まれた空海は、自分が乗っていた『幻夜』の驚くべき実体を目の当たりにする。
だがその驚愕も束の間…『幻夜』に関わる全ての人々を迎えた長き惨劇の夜は、まだ終わりを迎えてはいなかった。
推理モノなので、内容にはあまり触れないように感想を。
綾辻原作なのでミステリーとしての体裁は完璧に整えているのですが、佐々木氏の作風によって現象の陰惨さよりも、それに翻弄されるキャラクター達のコミカルさが際だっていたように感じました。
しかしこの密室劇ならぬ密室コントは、切迫したスリル感には欠けていましたが、程良く緩急のついた緊迫感と『オタク』たちの奇矯だが憎めないキャラクター性の絶妙なブレンドによる独特な味わいが、自分はとても面白かったです。
対象が何であれ『趣味人』というのは、ディープになればなるほど趣味しか目に入らなくなり、ソレ以外の存在をないがしろにする『ダメな人』になってしまうものかと思うのですが、ある意味『(主に自分の欲望に)純粋で一途』な鉄オタの人々の活躍が、良くも悪くもこの作品がこの作品たる根幹としてある気がします。
そんな迷惑だが愛すべき『趣味人』たち…でも身近にいたら、きっとマジ切れするだろうなぁコイツら(笑)
ジャンルは違えど同じオタとして、自分も人様に迷惑はかけまいと、改めて肝に銘じた次第で(^^;;)
凝った装丁もこの作品の魅力のひとつですが、謎解きパートの紙の色変えや、原作者あとがきの仕掛け(と言うほど複雑なモノでもありませんが)は、作り手の洒落心あふれたこだわりを感じられてステキでした。
でもって巻末メイキングマンガで『帽子を被っている綾辻氏』を見て「ああ…」と思い、その後帽子を脱いだ姿に「アレ?増量されてる?」と思ってしまったり…絵的な嘘(というか遠慮)なのか、現実にも増量されたのか…そんな所に謎を感じてしまいました。うーむ、ミステリアス(笑)<余計な世話だ<つかファンの人、御免なさい。館シリーズは買って読んでいるので勘弁して下さい(^^;;)