海街Diary1 蝉時雨のやむ頃/吉田秋生/小学館

海街diary 1 蝉時雨のやむ頃母との離婚により別離した後、十数年逢わずにいた父の訃報が三姉妹に届いた。物心ついた頃に別れた父の死に何の感慨も湧かない次女と三女だったが、こだわりを拭えず仕事を理由に葬儀を欠席するという長女に命じられ、父が住んでいた山形へと向かう。
そんな彼女たちを駅で出迎えたのは、片方だけ血の繋がった中学生の妹・すずだった。
1話読み切りの連作で4姉妹の日常を綴る、それは誰にでも起こりうる日々の事件と、緩やかに、だが固く繋がってゆく絆の物語。
ラヴァーズ・キス』に出てきた朋章も出演。時系列的には、あの姉妹のお姉ちゃんと出会う前の話になるのかな? うろ覚えなので読み返したいのですが、例によって押入のどこにあるのか謎…蔵書の意味がないなぁ(T▽T)
BANANA FISH』や『YASHA』など、ドラスティックな設定のアクションが代表作として印象的な著者氏ですが、それらの作品にしろこのような文学的な作品にしろ、どちらも『人の繋がり』をえがくことに長けた作品で、それこそが著者氏の一番の魅力なのではないかと思います。
なので帯文句で『新境地』とか今更言われても違和感が…『家族の喪失と再生の物語』というのも何か微妙に違うしなぁ。どうも見当違いの方に煽っている感が否めないというか(^^;;)
今巻は次女と四女に焦点を当てた物語だったので、この先は長女と三女のエピソードを読んでみたいなと期待しております。
関係ないですが、何となく『ひぐらしのなく頃に』の続編のようなタイトルだなぁとか思いました(笑)
あと『せみ』はもう一つの漢字の方です。