ルードヴィッヒ革命 3巻/由貴香織里/白泉社

ルードヴィッヒ革命 第3巻 (花とゆめCOMICS)王位継承のために花嫁探しの旅を続けていたルードヴィッヒ王子(巨乳大好き・サディストの屍体愛好家)は、自身の命を狙う刺客の存在から異変を感じて帰国の途につく。
その途上で危難から救った紳士の招待により、滞在することになった屋敷で王子が出逢ったのは、義母とふたりの義姉に虐げられ『灰かぶり』と呼ばれる、不幸と試練を愛する薄幸の純真ドM少女だった。
というワケで、『本当は恐ろしい』というより『かなりミもフタもないグリム童話』の最新刊は、『ヘンゼルとグレーテル』と『シンデレラ』の二本立て。
前者が史実を背景としたかなり救われぬネタだったので、後者がハッピーエンドで終わって救われた気持ちに。過去に登場した王子たちと比較すると、バルドウェイン王子(人を愛せない爬虫類愛好家)はかなりまともな部類だよなぁ<比較対照に問題が…(^^;;)
赤頭巾の王子に対する『アレは私の獲物』発言は、通常であれば恋愛ないし仲間フラグが立った証ですが、この作品だと油断がならんのでまだビミョ〜なカンジな…まぁヴィルヘルムが皇子側だし、暫定仲間?
いっそ王子は赤頭巾を娶って、ヴィルヘルムの支配権を巡ってふたりで一生仲むつまじく、しのぎを削り合うとよいのではなかろうかと(笑)
でも今巻では、個人的な大のお気に入りである真・ドMの魔女ドロテアがあまり活躍していなかったのが不満点で。
しかしその分、2人の義姉が頑張ってくれましたな。私欲や私怨に生きる人々が血を血で洗いながら諍う物語中で、ああいう『コンプレックスを根底にした高慢さを持ちながらも、根は真っ当ないい人』たちを見ると、微笑ましく和めるなぁとか。サイボーグ(笑)でもいい…彼女らにも幸せになって頂きたいものです。