7SEEDS 11巻/田村由美/小学館

7SEEDS 11 (フラワーコミックスアルファ)7SEEDS計画と平行して行われていた、地下シェルターへの避難計画。順調に見えていた地下での生活は、だが小さな過ちが原因で『住人の間引き』を余儀なくされ、そこに今度は致命的な疫病が蔓延し始めた。
一人、十人、百人と間断なく命が失われ、終焉を迎える隔離された小世界で繰り広げられた『戦い』…これはその、儚くも気高き鎮魂の記録。
「人の死は無駄だったり無駄じゃなかったりするものじゃないと思います」という新巻の言葉が重く響くエピソードでした。
精一杯の『今』を続けることでようやく『生きる』ことができる過酷な、だからこそ清濁あらゆるものが濃密で鮮やかな世界。
そこで『生きる』花たちの戦いは続いている…無くした人たちに思いを馳せる、今、この時も。
蘭の花に対するフラグが立ったようなので、次巻以降はふたりの正面衝突と相互理解のエピソードが描かれたりするのかなと、今から楽しみです。
再び接近遭遇しそうな嵐とのすれ違いっぷりも気になる所で<いや〜すれ違うよね、またきっと(笑)