GUNSLINGER GIRL 9巻/相田裕/角川書店

GUNSLINGER GIRL 9 (電撃コミックス)五共和国派の自爆テロから身を挺してマルコーを護ったアンジェリカ。再生可能なボディを持つ義体…だが度重なる負傷と『条件付け』の書き換えにより、彼女の脳の寿命は尽きようとしていた。
記憶が混濁し始めたアンジェリカは、無くしたはずの過去へと遡る。そして『アンジェリーナ』へと還ったその時…苦しむマルコーに彼女は語る。それは彼女とマルコーを、仲間たちを繋ぐ思い出の物語。
「むかしむかし、あるところにパスタの国がありました」
1期生で最も古い義体、アンジェリカとのお別れ。
人との別れには様々な形があっても、『義体』として生きる彼女たちとの別れは、常に死による永別となってしまう…それを目の当たりにした担当官たちの動揺や決意は、読み手側の心も震わせて、また新たな物語へと続いてゆく。
全てを押し流す『日常』という波に晒されていずれ消えてしまう、少女の小さな足跡だけを残して。