ひぐらしのなく頃に解 罪滅し編 3巻/鈴羅木かりん/スクウェア・エニックス

ひぐらしのなく頃に解 罪滅し編 3 (ガンガンコミックス)かつて自分もおびやかされた『オヤシロさまの祟り』…それにより命を落とした鷹野が残した資料を考察したレナは、そこから雛見沢を滅ぼす恐るべき『陰謀』の存在を悟る。
そのために命を狙われていると思いこみ疑心暗鬼に捕らわれたレナは、拭えぬ自分の罪をも許した仲間ですら信じられぬようになり、ついにはあてもない孤独な戦いへと身を投じてゆく。
ありもしない『陰謀』に立ち向かおうとするレナの目を覚まさせようと、圭一は必至の説得を試みるが、逆にレナから自分の過去を糾弾されて絶望の淵に立たされる。しかしそれは圭一に、かつて異なる世界で自分も犯した『疑心暗鬼による哀しき犯行』の記憶を呼び覚まさせるきっかけとなり…。
『陰謀マニアが狂気に陥る過程』が上手いこと描写されていて、最初は「な、なんだって〜〜〜!!!(笑)」と脳内でツッコミながら読んでいたのですが、レナのあまりにもひたむきな姿勢を見て、次第に恐怖とそれを越える悲しさが増して来ました。
かつてここではないどこかで自分が陥った疑心暗鬼の地獄…圭一がその闇と孤独の淵からレナを掬い上げるための、文字通りの『死闘』。次巻でのクライマックスシーンが今から待ち遠しいです。