ポケットモンスターSPECIAL 28巻/山本サトシ/小学館

ポケットモンスタースペシャル 28 (てんとう虫コミックススペシャル)ジラーチを狙う鎧騎士・ガイルの襲撃に備えつつ続く、エメラルドのバトルフロンティア制覇のバトル。そんなエメラルドの助っ人として、あのルビーとサファイアが名乗りを上げた!
そしてバトルドームで対戦相手としてまみえたルビーの言葉をきっかけに明らかとなる、エメラルドとジュカインの運命の絆。だがエメラルドは、ドーム戦の決勝戦で使うポケモンからジュカインと、同じく自分を慕うジュカインサマヨールまでも外してしまう。
信念に基づき『手持ちのポケモンを所有しない』姿勢を貫いてきたエメラルドだったが、その心には特別な誰かを信頼する気持ちが芽生え始めていた。
新たな絆を力へと変え、エメラルドはガイルの野望を阻止できるのか!?
『自分のポケモン』と『信頼関係を結ぶ』という、今まで自分の経験になかったふたつの『はじめて』に戸惑うエメラルドの心の動きと、その逡巡を投影したポケモンバトルが秀逸でした。
一見偏っているように見える主義主張も、根っ子にはきちんと理由がある。そしてそれを貫く誇り高さ、だが時には固執せずに自らの手で打ち壊す勇気…このシリーズのヒーローやヒロインは、本当に魅力的ですよな。
しかしルビーよ…「あんまりよく覚えてないんだよねー」って、あの感激の告白とそれへの返答をあっさりとスルーか! サファイアに対するあまりといえばあまりの仕打ち!(^^;;)
とはいえ、今巻でのふたりのやりとりは以前にも増したあうんの呼吸で、コレはコレで見せつけられましたな。そりゃエメラルドでなくともツッコミを入れたくなろうて(笑)
次巻はまさかの復活を遂げたあの男、そしてあの伝説ポケモンとの対決。盛り上がり必至であります。