星は歌う 1巻／高屋奈月／白泉社

星が大好きな高校生のサクヤは、親代わりの従兄弟・奏とふたりで暮らしている。わけあって無職の奏に代わりアルバイトをして生計を立てているサクヤだが、周囲のひとたちは「かわいそうな子」と言い、働かない奏を悪く言う…だが当のサクヤは幸せを感じているのにそれを理解して貰えず、奏を悪く言われることが哀しくてたまらなかった。
けれどサクヤの誕生日の晩、突然家に現れた奏の友人（？）チヒロは、サクヤの秘めた気持ちを理解して、心から欲しかった言葉をかけてくれた。そんなチヒロに対して癒しと思慕の気持ちを抱くサクヤだったが、実はチヒロが奏の友人ではなく、彼はどこへともなく消えてしまった。
チヒロにもう一度逢いたいと彼を捜し始めるサクヤだったが、思わぬ場所で再開した彼は……。
『フルーツバスケット』の著者氏による新作は、愉快な従兄弟や友人たちと過ごすワケアリな日々と、いわくありげな少年とのボーイ・ミーツ・ガールな恋物語。
けなげっ子が主人公なのは仕様なのでしょうかね？ いや可愛いのでいいのですが。そんなサクヤ萌え。
始まったばかりということもあって随所に語られぬ謎がちりばめられていますが、一つ一つは小さなそれが、この先どのように花開いてどんな物語を見せてくれるのかが今から楽しみです。