エンジェル高校 1巻／犬上すくね／小学館

突然の事故で命を落としたルキオが学生服の天使に連れて行かれた場所は、天国にあるエンジェル高校。偉大な天使となるべく入学して欲しい請われるものの、自身の死もまだ受け入れられぬルキオはそれを拒む。
そんな時、エンジェル高校と対立する堕天使高校から自身の身柄を賭けて挑まれた、学校同士の決闘に巻き込まれたルキオは…。
ルキオの心理描写は共感しやすく、おかげで突拍子もない展開にもスルリと引き込まれる反面、幼稚で強引な場当たり主義のガブリエル校長や、一方的な思い入れと独占欲でルキオを牽引しようとするサリにウンザリした気持ちになってしまうのが難だよなぁと。
出所は彼女らなりの善意なのでしょうが、『良かれと思って』的な自己満足臭がプンプンと漂う押しつけがましさに見えてしまうのですよな。
まぁサリについては、彼女がルキオに対する思い入れの理由を語るエピソードが始まっているので、その展開如何では印象がガラリと変わりそうな気もするのですが。
そんなワケで、正直自分としては今の所、癒し系なマリア先輩以外はヒロインを含むサブキャラ全てに惹かれる要素がないのですが（『ラバーズ7』のなつきもかたくなで意固地な性格でしたが、それでもなお可愛く思えるよう描かれていたのになぁ…）、何にせよ続きの気になる注目作であることは間違いなく。
自分のこのファーストインプレッションが粉々にされるような展開とキャラ描写を期待しております。