魔法先生ネギま！ 22巻／赤松健／講談社

借金のかたに奴隷となった亜子・夏美・アキラを救うため、そして散り散りになった仲間に名が届くようにと自由拳闘士として戦うことにしたネギと小太郎。快進撃を続けるふたりだったが、フェイトとの再戦を視野に入れるネギは、伸び悩む自身の『強さ』に思い悩んでいた。
そんな時、父の名を名乗ったネギを強襲してきた決闘者との戦いの場に現れた謎の男…かつて父の仲間だったラカンとの出逢いが、ネギの新たな道しるべとなる!?
やっぱ必殺技とその会得のための修行は、少年マンガのヒーローとしては必修課題だよな！（笑）
コタロウの考える『ネギカイザー』と、ラカンの考える『エターナル・ネギフィーバー』がカブっているのはさておき、あのポーズで『全身から光線を発する必殺技』って昔にも何かで見たような気がするのですが…ネタ元は何だっけな？
圧倒的な強さを礎に大味に生きる（のでバカっぽい）豪放磊落なキャラ、ラカン。『バカっぽさ』と『本物の強さ』というネギの求める2大幻想（？）を体現化したラカンの魅力に、ネギだけでなく自分も惚れましたよ。やっぱ強さだけでなく笑いも備えた男はいいなぁ！
…ネギに必要なのって、やっぱ強さよりも笑いの方じゃね？（違）
求めるものに至る道が一つではなく、無い物ねだりより今ある自分でそこまで到達するにはどうすればいいか。それを諭すラカンの言葉と、それを語るのが彼のような人物だということに、著者氏の語りの上手さを感じました。
上手いといえば、ユエを介して不足している学園分を補いつつ、彼女の実力の底上げも自然に図る展開が流石というか。加えて、記憶を失っていても誠実でひたむきなユエ本来の魅力もえがかれている一石三鳥な流れですな。
本筋ではない傍流ですが、ユエの魔法学校での活躍もまだまだ見ていたいモノです。