エマ 10巻／森薫／エンターブレイン

てっきりコレで完結かと思い込み、「まぁ現実的にはそうだよな」と納得するも多少の物足りなさを感じていた7巻の終わり方…ですが、あの時自分が心の中で願っていた真の大団円が今ここに！
溢れる活気とこぼれる笑顔、胸を熱くする祝福に充ち満ちた結婚式は、新郎新婦だけでなく、祝福に訪れた人々も含めた全ての幸いと、生きる美しさと強さを鮮やかにえがきだしていました。
もちろん、この先のエマとウィリアムが歩む道のりは決して平坦なものではないでしょうが、それでもこの心温もる結婚式の情景は、長く長くふたりの心の支えとなり、その道の先に光が降り注ぐ明るい未来をもたらしてくれるものと信じられます。
辛い恋の傷も癒え、ようやく心からの笑みを見せてくれたエレノア嬢の姿にも安堵できました。リーブとの恋を大切に育み、いつか彼女も『世界一幸せな日』を迎えてくれればと願います。
それにつけても次回作…き、気になり過ぎますよどれもこれも！ この中のどれになっても著者氏ならばきっと最高に素敵な物語を見せてくれそうですし…しかしあえてと選ぶならば、『4インチスティレット』かな？
何が選ばれるにせよ、全く違うテーマになるにせよ、1日も早い著者氏の新作発表をお待ちしております。