(有)椎名大百貨店/椎名高志/小学館

椎名大百貨店 (サンデーGXコミックス)名探偵ホームズが消えた『空白の3年』に起こっていた、吸血鬼の少女を巡る驚愕の大活劇。
人類の審判たる少女パンドラと、『空から突然美少女が!』な出逢いを遂げた冴えない浪人生の苦難。
誘拐事件の現場に居合わせた青年と、時を駆け運命に抗う少女が起こすひとつの奇跡。
蜘蛛の妖怪・ナツメと、彼女の婿となるべく命を救われた武士による、戦に敗れ捕らわれの身となった姫の救出劇。
短編名作を収録するあの『(有)椎名百貨店』が、更なるパワーアップを遂げここに復活!
…というワケで、今回も充実のラインナップの短編集。
そのどれもが長編化可能そうなポテンシャルを秘めながらも、でもあえてこその短編。この贅沢さゆえの完成度が相変わらずたまらぬですよ。
…まぁ、短編としてまとまっているからこそ名作たる部分もありますが(^^;;)
現在は『絶対可憐チルドレン』が大人気長編化している著者氏ですが、その合間にでも是非またこういった良作短編作品を手がけて頂いて、いつの日か再び百貨店としてまとめて頂ければと願います。
余談ですが、「人が創るものの価値を決められるのは、やっぱり人だけなんだよね」とかいうのが、価値・無価値の境界を曖昧に、けれどだからこそ趣深くしているような気がしたり?(巻末コメントに対する私的意見)