いとしのニーナ 2巻/いくえみ綾/幻冬舎

いとしのニーナ 2 (バーズコミックスデラックス)拉致被害に遭ったニーナへの償いとしてにわかボディガードとなった厚志は、ぎこちなくも奮闘しつつ彼女の言動に一喜一憂。
少しづつ近づいているような気がする彼女との距離に浮かれる厚志だったが、ニーナに謝罪する場で幼なじみのマサから自分に対する嫌悪と劣等感を突きつけられて…。
『ニーナの拉致事件』でそれぞれに傷ついた3人の心。それでも必死にあがき前に進もうとする不器用な3人の歩みにじんわりしたりほんわりしたり。
けれども、だからこそ、そんな日常に奈落のように横たわる傷跡の生々しさが痛ましくもあり。
眠れぬニーナ。そのニーナの悲痛な声に心ちぎられる厚志。彼らの間に芽吹いた何かが『恋』かどうかはまだ分かりませんが、それがどのような芽であれ、育っていつか花開き、ふたりを優しく包んでくれたらいいなぁと願わずにはおられません。