ノスタルジア／津田雅美／白泉社

アンドロイドと人間、愛され系男子高生とJホラー系女子高生、幽閉された姉と王たる弟、青年になりゆく少年と少年のままの幼なじみ。
時を越え、今を生き、束の間の熱情を交わし、夢見る永遠を約束するように。綴られるのは、恋と愛で彩られた人々の今日、そして明日。
SF、ラブコメ、ファンタジー、文学系と、多彩なジャンルを収録した短編集。
それぞれ味わい深くて面白いのですが、どうも近年の著者氏の作品は、モノローグの主張が強すぎてト書きの説明を読まされている気になってしまうのが難だよなと。「そこは絵と流れで描いて欲しい！」と思うワケですよ。
登場人物達（特に語り部）が理性的過ぎるため、読み手としてはどうしても視点が更に1歩2歩引いてしまう点も惜しいなとか。まぁソレが作風っちゃ作風なワケで、ソコが好きでもあるのがまた悩ましい所です（^^;;）