この度はご愁傷様です/宮本福助/講談社

この度は御愁傷様です (モーニング KC)

この度は御愁傷様です (モーニング KC)

「俺が死んだら遺産分配はダーツで決めろ」
自由奔放に生き、「楽しめよ」と言い残して坂上徳蔵は78歳の生涯を閉じた。
だが『1億円をダーツで争奪(ゲット出来ない場合は全て福祉施設に寄付)』に始まり、死後明らかとなった徳蔵の驚愕の経歴と、それにまつわる有形無形の『遺産』は、彼の三人の息子と娘、そして一人の孫を面白おかしく翻弄する。
拝み屋横丁顛末記』の著者による読み切り連作集。
『拝み屋』の三爺もそうですが、愛すべき困ったちゃん高齢者をえがかせたらもう著者氏の右に出る人物はいないなぁと、心の底から感服(笑)
まぁ真面目な話、著者氏の作品を読んでいると、「年を重ねてこんな風になれるなら、老いも素敵なものではないか?」と感じます。
全力必死で時におかしく時には切なく…けれど最後の一滴まですべてを楽しみ味わい尽くすような人生…憧れますよな。