08/12/16

■ 『タブロウ・ゲート/3巻』

タブロウ・ゲート 3 (プリンセスコミックス)

タブロウ・ゲート 3 (プリンセスコミックス)

聖闘士だったりゴージャスだったりな小ネタも挟みつつ(笑)、話題のシーンも収録した最新刊。
かつて『一人で成せること』を強さだと信じ、縋るような孤独と焦燥から自身が犯した過ちを、その仮初めの『強さ』をもってひとりで贖おうとして…けれど皆を傷付けて窮地に落ちたサツキ。
だが今、その失敗を越えて成長した彼の口から出る言葉の重さと、延べる手の確かさが、同じ間違いを繰り返そうとしている『魔術師』の心に届く。
『仕切直し』の作品ということもあって、踏襲するエピソードだと角川の旧版をつい読み返して比較してしまうのですが、新版は描写だけでなく、物語の展開手法や構成がより洗練されているなぁと改めて感心したり。旧版は旧版の良さがあるのですが、新版ではより大きな流れが意識された作りなのが凄いなぁと。
新版ならではの初見エピソードにも魅せられる作品ですが、今巻ではついに本家ヒロイン・レディの『管理人』就任話も披露。
そこはかとなく『名作劇場』的な薫りも漂う不遇さなのに、そこはやはりレディ様で、苦境にあっても真っ直ぐ歪まない、その芯の逞しさと気高さには改めてマジ惚れし直しましたわ。
あと、パメラとの火花散る(だがどこか通じ合っている)関係がまた燃えるやら萌えるやらで非常にツボです。そいやパメラはデフォルトがアレだとして、レディ(そしてサツキ)がはがすとどういうキャラクターに変化するのだろうなぁ?
レディといえば、『表裏』だと謳う謎の女性、もう一人の『管理人』イレイズ。
その謎多き背景も垣間見えてきて、彼女の動向からも目が離せません。つーか正統派ヒロイン的な可憐さだ…あの一途な瞳がたまりませんよ。
…いや、でもやっぱイチオシはエレナたんなんだけどもな!<たん言うなw
初お披露目なオリジナル姿とのギャップで、更に高まる萌え。老成した精神を持つ幼女…いいっ!!! いやもーマジであの愛らしさが『最凶の魔獣』だよな〜。
この流れで今後、例の『兄弟』話(旧版ではエレナたんとのからみのほのぼの面白さに加えてレディ様の支配者っぷりが堪能できる)がどうなるのかが今から楽しみです。3巻では華麗にスルーされていましたが(まぁ、彼らが出てこられる流れではなかったしな)、以降に猛烈に期待しております。
…と、1、2巻の感想をスルーした分も含め、少々長めに(しかしあまり実はない)語ってしまいました。男キャラがスルーされ気味なのは仕様です(笑)
個人趣味としては、全般的にレディ版の方が好みですが、サツキ版アレイスターの男っぷりには惚れますな。
そしてサツキ版といえば、あの主夫はマジで自宅に1人欲しいです。